北小岩 |
「今日は久しぶりに
友人のお宅を
訪問いたします」
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とんとん
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北小岩 |
「入ってますか」
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友人 |
「入ってますよ」
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がらっ
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北小岩 |
「お元気ですか」
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友人 |
「元気だよ。
君も元気そうだね」
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北小岩 |
「たまに玉が
元気じゃない時が
ございますが、
その他は元気でございます」
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こ〜ん こ〜ん
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北小岩 |
「けん玉でございますね」
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友人 |
「今、
いろんなけん玉を
集めているんだ」
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北小岩 |
「凄い数でございますね!
この重たそうなけん玉は?」
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友人 |
「砲丸でできた
けん玉なんだよ。
力がいるんだ。
えいっ」
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ぶちっ ご〜ん
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北小岩 |
「うぐっ!
つないである針金が
外れて、
砲丸が金玉に
ぶつかりました!!」
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北小岩くんの玉などどうでもいいので、
話を進めましょう。
帰宅した弟子は。
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北小岩 |
「先生!
友人が
けん玉コレクションして
おりました。
わたくしも何か
集めようと思いまして。
切手が似合っているのでは
ないかと思います」
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小林 |
「そやな」
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北小岩 |
「先生は
持ってらっしゃいますか」
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小林 |
「実は小学生の頃、
おこづかいでせっせと
買い集めておってな。
そや、お前に全部やるわ。
どこやったかな」
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北小岩 |
「押し入れで
見たことがございます。
とってまいります」
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がらっ
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北小岩 |
「ございました」
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小林 |
「立派なコレクションやろ。
小学生やったから、
高価なのは
使用済みのものしか
買えんかったがな。
自慢の切手はいくつもあるで。
まずは『月に雁』や。
カッコええやろ」
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北小岩 |
「これは
月に雁ではございません。
『月に俺の雁』です。
かなりの雁高です」
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小林 |
「なに!
むっ、いつの間に
すり替えられたんや。
『ビードロを吹く娘』 は
どや」
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北小岩 |
「吹いているのは
ビードロではなく
尺八です。
男性のを吹いて」
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小林 |
「『尺八を吹く娘』や。
広重の東海道五十三次も
あるはずや」
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北小岩 |
「『東海道四十八手』に
なっております」
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小林 |
「国立公園シリーズは?」
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北小岩 |
「公園に
大きなおちんちんが
たくさん勃っております」
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小林 |
「それじゃ
『屹立公園シリーズ』や
ないか!」
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先生の切手コレクションが、
何者かにすり替えられていた。
しかし、名作切手よりこちらの方が
先生にはお似合いであろう。 |