北小岩 |
「先生は
どんな生物が
油断ならないとお考えですか」
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小林 |
「キツツキやな」
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北小岩 |
「キツツキさんに
襲われて、
金玉を突かれたのですか」
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小林 |
「それも恐ろしいことやが
違うな」
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北小岩 |
「わたくしには
わかりません。
ぜひご教示ください」
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小林 |
「俺が子どもの頃の話や」
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北小岩 |
「先生は遠くの
女風呂をのぞくことで、
視力を鍛えていたのですね」
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小林 |
「そやな」
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北小岩 |
「キツツキさんが
女風呂の柱を突っついて、
全裸の女性たちが驚いて
前を隠さず
立ち往生しているところを
鑑賞したのですか」
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小林 |
「それも魅惑的やが、
そうやない。
町の男たちがキツツキに
催眠をかけられたんや」
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北小岩 |
「どういうことでしょうか」
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小林 |
「何かに憑かれたように、
木を突っつき続けるように
なったんや」
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北小岩 |
「キツツキさんのくちばしは
それに適しておりますが、
人の歯は形状から見ても
適しているとは思えません」
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小林 |
「歯やない」
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北小岩 |
「むっ、もしや」
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小林 |
「そや。
ちんちんで木を
突っつき続けたんや」
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北小岩 |
「イチモツで
穴を開けられるので
ございますか!」
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小林 |
「ふにゃ男には無理や。
ふにゃなのに
死にもの狂いで続けたから、
ちん機能を失うものが
続出した」
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北小岩 |
「キツツキ並みに
穴を開ける方も
いらっしゃったのですか」
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小林 |
「いたな。
鋼のようなちんちんで、
コンコンコンコン
音立てて、
立派な穴を開けとった」
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北小岩 |
「穴を開けて
どうするのですか」
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小林 |
「ちんちんの巣にするんや」
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北小岩 |
「おちんちんに
巣がいるのですか」
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小林 |
「ヘビに襲われた時にな」
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北小岩 |
「有事のために、
機能を失うかもしれない
危険な行為に
及んだのですか」
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小林 |
「キツツキが木を突くのは、
餌をとるためや
巣作りもあるが、
メスに求愛するために
することもあるんや」
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北小岩 |
「木に穴をあけるほどの
豪チンさんであれば、
かなりおモテでした
でしょうね」
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小林 |
「やつらは中が空洞になった、
ええ音が響く木を選んだ。
知恵者やな。
『チンツツキ』と呼ばれ、
高速の鋭い突きを所望した
おなごどもに入れ食いやった」
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数十年前、先生の町では
キツツキに催眠をかけられた男たちが、
全裸で一心不乱におちんちんで
木を突いたそうです。
想像するだけでも、滑稽ですね。 |