ぞろぞろ
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北小岩 |
「女性たちの行列が
続いております」
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小林 |
「妙やな」
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北小岩 |
「いったい何が
あったのでしょうか」
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小林 |
「特殊な張り形を
安売りしとるんやないか」
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北小岩 |
「そうではない気が
濃厚にいたします」
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小林 |
「百聞は一見に鹿の金玉や。
偵察にいくか」
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ささささっ
二人は両手を上にしながら
カニのように横ばいし、列の先頭に向かった。
手でカニのハサミの形を
模しているのかと思いきや、
グーのように固め、
よく見ると人差し指と中指の間から
親指を出している。
スケベガ二である。
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小林 |
「やっと先頭やな」
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北小岩 |
「あの看板を
ご覧ください!」
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小林 |
「んっ?
『知恵の輪屋』??」
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北小岩 |
「どういうことでしょう」
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小林 |
「この町でそんな高尚なものが
流行るはずはない」
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うお〜〜! うお〜〜!!
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小林 |
「男の叫び声や」
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北小岩 |
「瀕死のようですね。
助けに行きましょう」
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だだだだだっ
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小林 |
「どうしたんや!」
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男 |
「外せないんです!」
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小林 |
「何がや」
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男 |
「知恵の輪が!」
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北小岩 |
「どういう意味ですか」
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男 |
「かみさんから、
ちんちんに知恵の輪を
つけられてしまったんです」
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北小岩 |
「もしかすると、
あそこの知恵の輪屋さんで
買ったものですか」 |
男 |
「そうなんです。
恐ろしいものを
売っているんです。
あの店のは、
ちんちんにつける
知恵の輪なんです」
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小林 |
「お前、
浮気して奥さんが怒って、
ちんちんにつけられて
しまったんやろ」
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男 |
「そうなんです。
超難解な知恵の輪で、
まったく手も足も
ちんちんもでないんです。
これを解かなければ、
一生イチモツを
お楽しみに使えなくなります」 |
小林&
北小岩 |
「・・・」
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突如現れた知恵の輪屋。
先生の町では男の性道徳がゆるゆるなため、
浮気が多発している。
怒った妻たちが夫のちんちんにつけようと、
長蛇の列をなしているのだ。
しかし、この場合、知恵の輪というよりも
『チンへの輪』といったほうが、
妥当かもしれませんね。 |