KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の八百拾八・・・磨き


「頼むよ」

「かしこまりました!」

シュッシュッ

凄まじい手さばきの男。

シュッシュッシュッ

「相変わらずいい感じだね」

「ありがとうございます!」

ピッカピカ〜

「できました!」

「じゃあこれ。チップもはずんどいたよ」

「またお願いいたします!」

小林 「見たか」
北小岩 「はい。
 あれほどの靴磨きの腕があれば、
 一生困りませんね」
小林 「二人でヤツの弟子に
 してもらうのもええな」
北小岩 「わたくしたち、
 下手するとこの先
 餓死してしまうかもしれません。
 手に職をつけておきたいところです」

それが二カ月前。

小林 「近頃
 あのカリスマ靴磨きの姿を
 見とらんな」
北小岩 「弟子入りし損ねましたね」
小林 「むっ!
 前から来るカップルの
 男の股間を見てみい」
北小岩 「かぐや姫が入っている
 竹のように、
 光り輝いております。
 あそこには何があるのでしょうか」
小林 「間違いなく
 ちんちんやろな」
北小岩 「やはりおちんちんが
 お光りなのですね!」

カップルの話に耳を傾けてみよう。

「ユウスケの股間キレイ!
 ピカピカに輝いてる!!」
ユウスケ 「そうだろ」

「惚れなおしちゃうわ!
 いったいどうしたの?」
ユウスケ 「ちん磨きに
 磨いてもらったんだ」
「ちん磨き?
 そんな人いるの?」
ユウスケ 「ああ!
 信じられない腕なんだ。
 二カ月前まで
 靴磨きをしていたらしいよ」

先生と弟子は
稲妻に打たれたような衝撃を受けた。

小林 「俺たちの師匠候補は、
 今はちんちんを磨いとるんや」
北小岩 「そうなのですね」
小林 「弟子入りの件どうする?」
北小岩 「しばらく様子をみましょう」


靴磨き名人から、ちん磨き名人へ。
その存在は気になるところではありますが、
ほとんどの人にとっては
どうでもいいことですね。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2020-06-07-SUN

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