KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の八百弐拾伍・・・侵食

がたがたん

「郵便です!」

北小岩 「お暑い中、
 どうもありがとうございます。
 エロ本の品評会の
 案内でしょうか。 
 グランドキャニオンの
 絵ハガキでございます。
 むっ!」

弟子がうなったのも、むべなるかな。

北小岩 「差出人の筆で
 このように書かれております」

『僕もついに侵食が始まりました』

北小岩 「意味深長過ぎて、
 まったく意味がわかりません」
小林 「お前昼間っから
 腰をグラインドさせるとか
 チン長がどうのとか、
 何言うとるんや」
北小岩 「あっ、先生!
 グラインドとも
 チン長とも言っておりません。
 この絵ハガキをご覧ください」
小林 「こいつは古くからの
 エロ本友だちや。
 今では侵食研究家をしとる」」
北小岩 「ご本人にも
 侵食が始まられたのですね」
小林 「そうみたいや。
 事情を聞きに
 いかねばならんな」

それにしても先生には
何人エロ本友だちがいるのだろうか。
ともかく訪れると。

北小岩 「お忙しいところ
 大変申し訳ございません。
 先生宛の絵ハガキに
 書かれていた
 『僕もついに
  侵食が始まりました』
 というお言葉が
 気がかりでなりません」」
侵食
研究家
「今、人間のカラダに
 自然界と同じような現象が
 起きているんですよ」
北小岩 「そうなのでございますか!
 侵食に関係しているのですか」
侵食
研究家
「そうですね。
 こちらの写真を
 ご覧ください」
北小岩 「オーストラリアの
 ピナクルズ。
 風雨に浸食されて
 このような形になったので
 ございますね」
侵食
研究家
「そうなんです。
 そしてこれが、
 風に浸食されて
 奇岩状になってしまった
 玉金です」
北小岩 「どういうことでしょうか。
 玉金にそんなに
 強い風が吹くのですか」
侵食
研究家
「あまりにご無沙汰が
 続いたために、
 股間に強い隙間風が
 吹き続け、
 こうなってしまったのです」
北小岩 「げげげっ!」

小林 「お前は何が
 侵食されたんや」
侵食
研究家
「お尻の割れ目です」
小林 「ケツの割れ目は
 もともと侵食されてる
 ようなもんやな」
北小岩 「その部分に
 川が流れたのでございますか」
侵食
研究家
「お尻の割れ目と
 蟻の門渡りを鍛えようと
 毎日毎日乾布摩擦していたら、
 だんだんと侵食されて、
 割れ目が深すぎるように
 なってしまったんですよ」

小林&
北小岩
「・・・」
侵食研究家に関していえば、
乾布摩擦をやめればすむことだと思います。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2020-07-26-SUN

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