KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の八百参拾・・・一斉

小林 「俺たちの町の人間は、
 ドすけべか能なしがほとんどや。
 だが、団結という点では
 どこにも負けん」」
北小岩 「はい。
 いろんな場面で
 力を発揮しますね」
小林 「役場の壁面に
 エロ画像が大写しになった時、
 見ているやつら一人残らず
 股間を膨らませとったな」
北小岩 「まさに一致団結。
 いえ、
 イッチモツ団結でございます!」

団結という言葉がまったくふさわしくないが、
なぜ役場の壁面にそんなものを大写ししたのかも
まったく理解できない。

小林 「他の町の町長が
 俺たちの団結の秘密を
 知りたいといってな。
 視察に来るんや」
北小岩 「なるほど。
 今日は『一斉の日』で
 ございますからね」
小林 「秘密を知るには、
 今日が一番やろ」


先生の町では、
年に数回団結力を高めるために、
一斉の日というものが設けられている。

ざっざっざっ

小林 「来たな。
 俺たちが案内役や」
北小岩 「そうなのですね。
 あっ、こんにちは」
他の町
の町長
「忙しいのにすまんね」
北小岩 「今日は
 右に傾いたおちんちんを
 左に戻す以外、
 予定がございません」
小林 「それ以上に
 大切なことなどない」


言い切るほどのことであろうか。

北小岩 「そろそろ時間です」
他の町
の町長
「なんのだね?」
北小岩 一斉でございます」

ピッ、ピッ、ピッ、ピ〜〜〜〜(時報)

じょ〜 じょ〜 じょ〜 じょ〜
じょ〜 じょ〜 じょ〜 じょ〜

他の町
の町長
「変な音が大量にするが?」
北小岩 「夏の終わりのこの日、
 この時。
 老若男女、
 町のすべての人が
 一斉におしっこをするのです」
他の町
の町長
「すべての人が・・・?
 君たちはしないでいいのかい」
北小岩 「しております」
小林 「便所で出せるやつは
 そこでする」
北小岩 「その時間に
 用事がある人たちには、
 事前に紙おむつが
 配られています」
他の町
の町長
「隣でしてたとは・・・。
 そんなことで団結するのか」
小林 「同じ釜の飯を食った
 仲間のようなもんやな」

北小岩 「今日は
 一斉小便の日でしたが、
 一斉大便の日もございます。
 糞系(ふんけい)の友
 というわけです」
他の町
の町長
「・・・」

一斉の日が先生の町の団結力を高めていることは
確かなようだ。
しかし、そんなしょ〜もないことをしなくても、
他に団結の方法があるような気がしてなりません。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2020-08-30-SUN

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