小林 |
「正月も三日目やな」
|
北小岩 |
「そうでございますね」
|
小林 |
「そろそろ長老の
町内放送が流れる頃や」
|
北小岩 |
「長老様のお役目は、
一月三日のごあいさつだけ
ですからね」
|
ぴんぴんぴんぴ〜ん!
|
小林 |
「始まるで」
|
『ぷ〜〜〜〜っ』
|
北小岩 |
「マイクに向けて
お屁をこかれましたね」
|
小林 |
「それだけでは
終わらん気がするな」
|
『ぷ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ。
まだまだ!
ぷ〜〜〜〜〜ぷぷぷぷぷ』
|
小林 |
「長老、気張りすぎや!」
|
『マックスじゃ〜
ぷ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ
ブリッ!
しまった!!』
町中に不穏な音が轟いた。
|
北小岩 |
「おふざけの度が過ぎて、
漏らしてしまわれたようです」
|
小林 |
「相変わらずや。
次はあいさつやな」
|
長老 |
『でへへへへ〜。
あそこがぱっくり〜
あけましておめこと〜』
|
長老のあいさつに
何かを期待するのは誤りである。
|
長老 |
『今年は賽銭箱を
かえたんじゃ〜』
|
北小岩
くんの
つぶやき |
「はて?
どのようにかえたのでしょうか」
|
長老 |
『ホルスタイン型に
したんじゃ〜』
|
北小岩
くんの
つぶやき |
「どういうことでしょうか」
|
長老 |
『牛は巨乳な上に乳四つじゃ。
賽銭箱もみ放題じゃ〜』
|
北小岩
くんの
つぶやき |
「さすが長老様でございます!
賽銭箱をもめるなんて、
考えたこともございませんでした」
|
考える必要もないであろう。
|
長老 |
『いい感じでもむと
「モ〜、いや〜ん」と
よがり声をあげるぞ〜』
|
北小岩
くんの
つぶやき |
「なるほど」
|
長老 |
『もめるだけじゃ
ないんじゃぞ〜』
|
北小岩
くんの
つぶやき |
「と申しますと?」
|
長老 |
『舐められるんじゃ〜』
|
北小岩
くんの
つぶやき |
「プレミアムでございます!」
|
長老 |
『乳首からぴゅ〜っと
甘酒がでるんじゃ〜』
|
北小岩
くんの
つぶやき |
「お正月から
縁起がいいでございます!」
|
小林 |
「ともかく長老が
元気で何よりや。
今年も我が町は安泰やな」
|
2021年もくだらないこと以外、
何も起こらないであろう。 |