小林 |
「年が明けて10日ほどたったな」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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す〜っ
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小林 |
「どや?」
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北小岩 |
「少し混ざっているようです」
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す〜っ す〜っ
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小林 |
「確かにな」
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何が確かなのだろうか。
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北小岩 |
「この町は年明け直後は
新しい酸素に満ちておりますが、
10日目あたりから
酸素が減って
エロ素が混ざってしまうのですね」
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植物は二酸化炭素を吸収して酸素を出すが、
この町の男たちは酸素を吸って
エロ素を出してしまう。
新年早々の男等は酔っ払いすぎて
エロ素が薄いのだが、
そろそろ性欲が鎌首をもたげる頃なのだ。
「大変だ〜!」
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小林 |
「まだ正月気分が
抜けとらんのになんや!」
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「河原にお布令が出ています!」
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小林 |
「嫌な予感がする。
行くで!」
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先生と弟子が河原に急行すると。
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北小岩 |
「たくさんの男性が
集まっておりますが、
一様に真っ青な顔をしております」
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小林 |
「掲示板に何か書かれとるな」
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北小岩 |
「え〜と、
『定 お仕置き隊長の初夢を
ここに記す。
町のどすけべ野郎どもの
ちんちんを宇宙に打ち上げ、
『リュウグウ』に着地させた。
もちろん永久に帰還はなし』」
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小林 |
「その時どの位置に
おるかもあるが、
リュウグウは地球とは
3億キロ離れとるで」
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北小岩 |
「そのようなところに
おちんちんが置き去りに
されてしまうのでしょうか」
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小林 |
「この世にそれほどの
孤独はないで」
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どんぶらこ どんぶらこ
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北小岩 |
「向こうから船がまいります」
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小林 |
「七人乗っとるな」
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北小岩 |
「七福神でしょうか」
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小林 |
「むっ!
お仕置き隊の精鋭たちや!!」
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お仕置
き隊長 |
「正夢にするぞ〜!」
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お仕置
き隊 |
「お〜!」
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お仕置
き隊長 |
「奴等のぽこちんを、
リュウグウに送るぞ〜!」
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お仕置
き隊 |
「お〜!」
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お仕置
き隊長 |
「『ちんちんもげる液』のついた
毒矢を発射〜!」
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お仕置
き隊 |
「お〜!!」
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シュッ! シュッ! シュッ!
シュッ! シュッ! シュッ!
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小林 |
「逃げるんや!」
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北小岩 |
「はい!」
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師弟とどすけべ男たちは全力で逃亡した。
彼らにとって今年も、
油断は金玉、
もとい油断は禁物の年になりそうである。 |