小林 |
「冷えるな。
こんな時こそ散歩に出なければな」
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北小岩 |
「からだ全体も冷えますが、
もちろん玉金も
冷えるわけですから」
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小林 |
「いざという時のために、
金冷法で
最大限の力を発揮できるように
しとかんとな」
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じんじん
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北小岩 |
「どうしたのでございましょうか。
股間が痛痒いでございます。
あっ、おちんちんが
しもやけになっております!」
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弟子のちんちんのしもやけなど、
世の趨勢にとって
まったくどうでもよいことであろう。
ささっ がさっ
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小林 |
「むっ!」
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みゃお〜〜!
どたどた
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小林 |
「見たか?」
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北小岩 |
「追いかけるネコさんは
拝見いたしましたが、
逃げた生物を見損ないました。
なにか、
丸みを帯びたものだったようです」
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小林 |
「俺は確かに見たんやが、
それを言っても
信じられんやろな。
俺の知り合いに、
尻を追及しているヤツがおる。
聞きにいくか」
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なぜ尻を追及しているヤツに聞きにいくのか。
ともかく二人は尻をくっつけあい、
せ〜ので屁をするという意味のない行動をとり、
その意味のなさをエネルギーに
知人のもとへ急いだ。
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北小岩 |
「お寒い中
大変申し訳ございません。
先生が何かを見たと
おっしゃっているのですが、
常人が信じられるものではないと」
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尻を
追及し
ている
ヤツ |
「なるほど。
それはお尻ですね」
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北小岩 |
「お尻が単独で
外にいらっしゃるのですか!」
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尻を
追及し
ている
ヤツ |
「希少ですがいるんですよ。
『野良尻(のらじり)』と
呼ばれています」
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北小岩 |
「どんな感じなのですか」
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尻を
追及し
ている
ヤツ |
「大雑把に言えば、
お尻の形をしたカブトガニが
動いているところを
想像してもらえば、
あたらずといえども遠からず
といったとこでしょうか」
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北小岩 |
「生態はいかがですか」
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尻を
追及し
ている
ヤツ |
「お尻にやさしい人の家に行き、
ご飯をもらったりしてるんですよ」
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北小岩 |
「何を食べるのでしょうか」
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尻を
追及し
ている
ヤツ |
「サツマイモを
穴に突っ込んでもらって
食べるのが好きらしいです」
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北小岩 |
「おならはでないのですか」
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尻を
追及し
ている
ヤツ |
「でますよ。
おならは得意です。
お尻の穴をつぼめたりしながら、
トランペット奏者のように
巧みに音程を操作します。
でもね」
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北小岩 |
「はい?」
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尻を
追及し
ている
ヤツ |
「そそうをしてしまうことが
あるんですよ」
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北小岩 |
「えっ?」
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尻を
追及し
ている
ヤツ |
「その時にはお仕置きとして
浣腸をされてしまいます」
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北小岩 |
「よけい悲惨なことに
なるのではないですか」
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尻を
追及し
ている
ヤツ |
「それ以上もらさないように、
一生懸命穴を閉じて逃げます。
『しりませ〜ん』と叫びながら」
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北小岩 |
「・・・」
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なお、野尻湖という湖がありますが、
野良尻とは何の関係もありません。 |