KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の八百六拾弐・・・スローライフの行方

ざっざっざっ

向正面から男たちがやってくる。

一人はご立派なモチモノ。
一人はあるかないかわからないほどの極小。
とくれば、世の中にいなくてもいい
この二人である。

小林 「冬に枯れたと思わせといて、
 花たちが一気に
 咲き誇っとるな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「お前は
 冬に枯れたと思わせといて、
 今はどや」
北小岩 「枯れたままでございます」
小林 「それもまた潔いな」
北小岩 「あたたかきお言葉にございます」
小林 「春の花では
 何が好きなんや」
北小岩 「以前に落葉樹林で
 拝見いたしました
 カタクリでございます」
小林 「なるほどな。
 カタクリの花ことばを
 知っとるか」
北小岩 「存じません」
小林 「『寂しさに耐える』や」
北小岩 「わたくしに
 ぴったりかもしれません」
小林 「うむ」
北小岩 「話は変わりますが、
 わたくしスローライフを
 徹底しようかと思うのです。
 17年以上前に
 先生のお師匠様の友人の方で
 達観者がいらっしゃいましたね」
小林 「遅久角男
 (おそくかくお)はんやな」
北小岩 「股間を膨らませるだけで
 3年かけて
 らっしゃいましたね」
小林 「『いじくり3年カキ8年』やな」
北小岩 「あのお方が今、
 どのようなスローライフを
 実践しているのか
 学ばせていただきたいのです」
小林 「行ってみるか」

師弟は所持する珠玉のエロ本を
エロ社長にゆずり、
その代金で各駅停車を乗り継ぎ
氏のもとへ。

北小岩 「あそこにいらっしゃいますね。
 こんにちは!
 十数年前は
 どうもありがとうございました。
 わたくしもスローライフの世界に
 入っていこうと思うのですが、
 現在の遅久さまの生活は
 いかがですか?」
遅久 「やあ、君たちか。
 以前は屹立させるまでに
 3年かけていたけれど、
 今では刺激を与えてから
 30年かけて
 マックスにしているよ」
北小岩 「30年でございますか!
 さすがでございます!!」

遅久 「小便の方もスローにしたよ。
 括約筋をゆるめてから
 10年後に
 小便がでるようになったよ。
 屁も肛門を開いてから
 20年後に出るようになったんだ」
北小岩 「凄まじいでございます!!」

小便や屁はともかく、
イチモツを屹立させるのに
30年かかるということは、
あそこがもう大きくならなくなったと
考えた方が妥当かもしれない。

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2021-04-11-SUN

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