ざっざっざっ
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小林 |
「ゴールデンボールウイークも
終わったな」
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北小岩 |
「そうでございますね」
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小林 |
「変わったことはあったか」
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北小岩 |
「子どもの日に
ボランティアの方から
余った折り紙をいただきまして、
かぶとを作ったのです」
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小林 |
「ほほう。
その後何をするかは
容易に想像できるな。
己の亀の頭にかぶせたんやろ」
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北小岩 |
「そうでございます」
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小林 |
「荘厳な光景や。
お前も立派な日本男児やな」
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北小岩 |
「ありがとうございます!」
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荘厳でもなんでもないであろう。
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小林 |
「むっ、
町役場の屋上に女たちがおる」
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ばっ
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北小岩 |
「垂れ幕でございます」
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小林 |
「なになに。
『今日からちんちんを
虫と見なす』」
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ぶるぶるぶる
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北小岩 |
「なぜ震えて
いらっしゃるのですか」
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小林 |
「お前には
あの恐ろしさがわからんのか」
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北小岩 |
「まったく意味がわかりません」
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小林 |
「ちんちんは
それぞれの男の所有物や」
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北小岩 |
「はい」
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小林 |
「自分の所有物やから
なんとか安全が保たれとる。
だが、
虫とみなされるということは
自分の所有物ではなくなり、
常に危険にさらされる
というこっちゃ」
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北小岩 |
「どういうことでしょうか」
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小林 |
「捕虫されたり
駆除されたりしてしまうんや」
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北小岩 |
「なんと!」
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杞憂ではなかった。
「うわ〜!」
悲鳴が聞こえる公衆トイレに駆けつけると、
便器の中から伸びているウツボカズラに
ちんちんを溶かされそうになっている
男がいた。
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ちん
ちんを
溶かされ
そうに
なって
いる男 |
「洗浄便座だと思って
スイッチを押したら、
ノズルのかわりに
ウツボカズラが出てきて、
ちんちんをくわえたんだ!」
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「うお〜!」
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小林 |
「どした!」
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「小便をしようとしたら
特殊な蜘蛛の巣が張ってあって、
ちんちんが蜘蛛に捕まって
糸を巻かれているんだ!」
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小林&
北小岩 |
「・・・」
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ちんちんが自分の所有物ではなく、
虫とみなされる。
これほど恐ろしいことがあるだろうか。
しかし、よくよく考えてみたら、
この町の男たちのちんちんは、
お仕置き隊その他女性の方々から
もともと虫としての扱いを
受けていたのですね。
めでたしめでたし。 |