パカッ
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北小岩 |
「朝でございますね」
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びこん
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北小岩 |
「股間の松茸が
お化け松茸になっております。
それはさておき
ラジオ体操の時間でございます。
先生を起こしにいかねば」
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どっどっどっ
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小林 |
「行くか」
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北小岩 |
「あっ、先生。
なぜ股間を
押さえていらっしゃるのですか」
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小林 |
「松茸が通常の
50倍ぐらいの大きさに
なっとってな。
手で押さえとかんと
天井にぶつかってしまうんや」
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虚言に付き合っている暇はないので先に進もう。
二人がラジオ体操の会場に着くと、
ラジオの調子がおかしくなった。
び〜ががっ
『フツーのラジオ体操には飽きたのう』
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北小岩 |
「ラジオから
長老の声がいたします!」
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長老 |
『皆の衆が
同じ動きをするんじゃなくて、
もっと自由に
動いたらええんじゃ。
俺がぴったりのテープを
作ったから、
それに合わせて体操するんじゃ』
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北小岩 |
「どういうことでしょうか」
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小林 |
「まったくわからん」
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『ラジオ体操第69〜!』
いやらしい男の声で始まった。
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男 |
『なあ、いいだろ!』
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女 |
『だめよ!』
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男 |
『もう俺、
我慢できねえんだよ』
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プツッ
突然放送が止まった。
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長老 |
『お前らちゃんと
声に合わせて体操せんか〜!』
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長老はどこかで見ているらしい。
再びテープが始まった。
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男 |
『いひひひ』
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会場の者たちは思い思いにカラダをくねらせ、
とびきりいやらしい顔をした。
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女 |
『やめて。
そんなとこ触らないで!』
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北小岩 |
「先生、
いかがいたしましょうか」
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小林 |
「俺はここや!」
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玉袋の付け根あたりに中指をくっつけ、
身もだえる。
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北小岩 |
「先生と同じというのも、
弟子といたしましては
いかがなものでしょうか」
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北小岩くんはお尻の穴に指を入れ、
きりもみジャンプを繰り返す。
長老発案の新ラジオ体操は延々と続いた。
どう贔屓目にみても、
誰かが110番通報して
即座にやめさせた方がいいですね。 |