プ〜ッ
先生が屁をこいた。
プ〜ッ プ〜ッ
弟子が屁をこいた。
プ〜ッ プ〜ッ プ〜ッ
先生が屁をこいた
プ〜ッ プ〜ッ プ〜ッ プ〜ッ
弟子が屁をこいた
屁の応酬はしばらく続いた。
|
小林 |
「歳を重ねるごとに、
屁の回数も重なっていくな」
|
北小岩 |
「そうでございますね」
|
小林 |
「香りの方も
確実に増量しているな」
|
北小岩 |
「わたくし、
平静を装っておりましたが、
先生のお屁のお香りは
通常では耐えられぬ域に
達しております」
|
小林 |
「自分でも
若い頃からは確実に
進化しとるのがわかるな」
|
北小岩 |
「わたくしたち、
このまま屁が増え続けて
大丈夫なのでしょうか」
|
小林 |
「びみょ〜なところやな」
|
北小岩 |
「古来より
『病は屁から』と申しますよね」
|
小林 |
「確かにな。
一度名医に
診てもらったほうがええな」
|
先生たちの所持金は各自2円ずつ。
計4円しかないのであるが、
先生がエロ本の目利きで
町の名士にえげつないエロ本を
あっせんしているので
スケベな実力者と仲がいい。
本来診察料が払えない師弟であるが、
スケベ名医の好意で
CTスキャンを受けられることとなった。
|
北小岩 |
「先生とわたくしなのですが、
近頃おならが
無限に出る気がするのです」
|
スケベ
名医 |
「それは大変ですね。
『病は屁から』と
いいますからね」
|
ほんとにいうのだろうか。
|
スケベ
名医 |
「ではやってみましょう」
|
ぎゅ〜〜〜ん
師弟はスキャンを終え、結果を聞いたのだが。
|
スケベ
名医 |
「お二人とも
屁が止まらないということですが、
誠に残念なことがわかりました」
|
小林 |
「どういうこっちゃ」
|
スケベ
名医 |
「まず先生からいきましょう。
こちらをご覧ください」
|
小林 |
「へんやな。
脳が写っているはずのところが
空っぽや」
|
スケベ
名医 |
「本来大脳があるところに
屁があります」
|
小林 |
「なんと!」
|
スケベ
名医 |
「ですから
これからさらに屁の回数が増え、
しまいに先生という存在が
屁になってしまうでしょう」
|
小林 |
「・・・」
|
スケベ
名医 |
「では北小岩さんのを
見てみましょう」
|
北小岩 |
「あれ?
心臓が写っているはずのところが
空っぽです」
|
スケベ
名医 |
「本来心臓があるところに
屁があります。
つまり心が屁になっています」
|
北小岩 |
「なんと!」
|
スケベ
名医 |
「ですから
これからさらに屁の回数が増え、
しまいに北小岩さんという存在が
屁になってしまうでしょう」
|
師弟は常識では考えられない事態に
追い込まれていた。
そのうち二人は、
人間ではなく屁になってしまうのでしょう。 |