ぎらぎら
ひゅ〜
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小林 |
「日差しが強いのに
風が相殺し気持ちええな。
秋になったというこっちゃ」
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北小岩 |
「先生は秋というと
何を思い浮かべますか」
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小林 |
「『門渡りの秋』やな」
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北小岩 |
「そうなのでございますか!
わたくし、読書の秋、
スポーツの秋、食欲の秋などは
存じておりましたが、
門渡りの秋は存じませんでした」
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小林 |
「秋になると
蟻の門渡りが色づくからな」
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北小岩 |
「確認してみます!
蟻の門渡りを直接見るのは
至難の業でございます。
玉袋を限界まで引っ張りまして」
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ぐぐぐ〜 ぐぎっ
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北小岩 |
「痛いでございます!
はずみで金玉を
ねんざしてしまいました〜」
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まったくわけがわからない。
蟻の門渡りが秋に色づくのかも不明である。
ばざばざ
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北小岩 |
「あっ、
長老の伝書鳩でございます」
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ぽとっ
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北小岩 |
「鳩がパンティを落としました。
長老の伝言は、
使用済みパンティの
秘所が当たる部分に
こ汚い字で書かれております」
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小林 |
「なになに。
『お前らには永久に関係ないから
今回は来なくていい』」
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北小岩 |
「どういうことでしょうか」
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小林 |
「まったくわからん」
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その数日後、師弟が散歩をしていると。
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北小岩 |
「いくつかの家の窓に、
ボードが掲げられております」
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小林 |
「なになに?
『愛撫』??」
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北小岩 |
「あちらの窓には
『ペロペロ』と書かれております」
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小林 |
「向こうは『二回戦突入』か。
なるほどな」
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北小岩 |
「何がなるほどなのでしょうか」
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小林 |
「つまりこういうこっちゃ。
この町で
エッチな行為をするとき、
必ず窓のところに
プレイがどこまで進んでいるかを
掲げなければならないと、
長老からお達しがあったんやろな」
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北小岩 |
「そうなのでございますか!
あっ、二回戦突入の方が
『ふにゃ休憩』に入りました」
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小林 |
「予断を許さんな」
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北小岩 |
「むっ!
『リタイヤ』に変わりました!!」
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小林 |
「色気を出して
二回戦に挑んだものの
中折れしたんやな」
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先生たちのところには
長老からお達しがこなかった。
コトに及ぶ機会が皆無なので、
それは当然のことである。 |