じょわ〜
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北小岩 |
「不穏な音が聞こえませんか」
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小林 |
「また塀にかけられとるな」
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じょわ〜 じょわ〜
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北小岩 |
「水流が増したようです」
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小林 |
「このままいくと
木の塀が腐ってしまうな。
今日こそ
逃がさんようにせんとな。
いくぞ!」
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北小岩 |
「はい!」
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びゅん ダダダダ
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北小岩 |
「あっ!
信じられない速さで
逃げていきました」
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小林 |
「闇にまぎれたな」
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どういうことだろう。
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北小岩 |
「夜な夜な我が町に
木の塀に放尿する方々が
現れているのですね。
どうやら夫婦らしいです」
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小林 |
「『放尿夫婦』と呼ばれとるな」
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北小岩 |
「しかし、
とてつもなく素早い上に
夜中に現れるため、
その夫婦が誰なのか
突き止められません」
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小林 |
「むっ!
坂の上におるぞ。
あそこの家の塀に
小便をかけようとしとる」
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北小岩 |
「捕らえましょう!」
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だだだだっ
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北小岩 |
「接近いたしました」
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くるっ
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北小岩 |
「あっ!
奥様が放尿しながら
『後ろでんぐり返し』の途中で
止まりました
(この体勢を
スケベ人間の中には、
まんぐりがえしと呼ぶ方も
いらっしゃいます)」
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じょぼびゅん じょぼびゅん
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北小岩 |
「おしっこが目に入って
前が見えません!」
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小林 |
「俺もや!」
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ごろんごろん
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北小岩 |
「夫婦で秘所を
モロ出しにしたまま、
後ろでんぐり返しで
坂を下って逃げていきます!」
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小林 |
「あの速度で転がっていったら
大怪我するで!」
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ききき〜っ どん
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小林 |
「坂の途中で止まった」
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北小岩 |
「夫の方が
屹立したおちんちんを
ブレーキにして急停車し、
奥様が
それ以上転がらないように
つっかえ棒になったようです!」
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いったいこの夫婦は何者なのか。
確かなことは、
急坂でブレーキをかけられるほど
夫のちんちんが凄まじく長く、凄まじく固く、
凄まじく強靭であることであろう。 |
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