小林 |
「もうすぐクリスマスやな。
今年はおなごから
何かもらえそうか」
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北小岩 |
「未定でございます」
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小林 |
「股間が気持ちよくなる
プレゼントが
欲しいところやな」
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北小岩 |
「望むところでございます」
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びゅ〜 びゅ〜 ばっ ばっ
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北小岩 |
「突風で
クリスマスツリーのモミの木が、
こちらに二本飛んでまいります!」
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ぐさっ ぐさっ
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小林&
北小岩 |
「うお〜!」
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ツリーの先端には鋭利な星がついており、
師弟のちんちんに突き刺さった。
一足早いメリークリスマス!である。
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小林 |
「危なくチンチンを
失うところやった」
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北小岩 |
「恐ろしいことでございます」
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小林 |
「おっ?
こんなところに
電気屋ができとるな。
冷やかしてみるか」
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ざっざっ
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北小岩 |
「何の変哲もないお店のようです」
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小林 |
「奥にレンタルビデオ屋の
エロコーナーのような
カーテンがあるな」
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北小岩 |
「入りましょう」
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一歩足を踏み入れると
『EI搭載家電』の看板が目に入った。
「気になりますか」
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北小岩 |
「あなた様は?」
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「店主です。
EIと聞くと
エモーショナル・
インテリジェンスかと思いますね。
確かにそうなのですが、
私たちはそれを一歩進めて
【E=ERO(エロ) I=私】。
つまり『エロです、私』というテーマの
家電を並べております」
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北小岩 |
「どういうことなのか
さっぱりわかりません」
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店主 |
「今まで家電は
私たちのエロに
寄り添ってくれていましたが、
これからは家電自体が
エロを味わう時代になりました」
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北小岩 |
「おっしゃることが
さらにわかりません」
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店主 |
「こちらの洗濯機をご覧ください」
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北小岩 |
「水槽の中に穴があいていて、
いやらしい形のモノが
ちらちら見えます」
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店主 |
「この洗濯機自身が
好みの使用済みパンティを選ぶと、
穴の中から
チンチンのようなものが出てきて
それをくわえ、
形や香りを味わうのです」
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小林 |
「それは新しいな」
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店主 |
「こちらの照明の
デモンストレーションを
ご覧ください」
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かちっ びゅっ
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北小岩 |
「マネキン女性の
股間を照らしております」
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店主 |
「光線が服をすりぬけ
下着が熱くなってきます。
女性は思わずパンティを
脱がずにはいられません。
この照明には
特殊アイがついていて、
照明自身が
女性の裸体を楽しみます」
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北小岩 |
「・・・」
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家電自体がスケベを味わう。
新時代の幕開けという気もするが、
気がするだけで
ろくでもない商品であることだけは確かであろう。 |