北小岩 |
「息が白いでございます」
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ふ〜っ ふ〜っ
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北小岩 |
「むっ。
わたくし
ビッグスケールなことを
思いつきました。
しゃがんで『は〜っ!』と
白い息をはきます。
そして素早く
おちんちんを出すのです。
すると霧の向こうに
雄大なおちんちんが
たっているように
見えるのではないでしょうか。
試してみましょう」
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は〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ
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北小岩 |
「今でございます!」
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ばっ
ちんち〜ん
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北小岩 |
「きっと霧に煙る山並に
そびえる馬並に
見えていることでしょう」
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「お〜い、北小岩く〜ん」
「何やってるんだ〜い」
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北小岩 |
「はっ。
あなた方はお友だちの
尻野穴香流
(けつのあな かおる)さんと
尿道太
(にょうどう ふとし)さんでは
ございませんか」
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尻野穴 |
「とにかく
ちんちんを仕舞ってくれよ」
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北小岩 |
「失礼いたしました。
ところでお二人とも
やけに嬉しそうですが
どうしたのですか」
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尿道 |
「僕たちの故郷の村が
アニメの舞台になったんだ」
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北小岩 |
「そうなのでございますか!」
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尻野穴 |
「閑散としていたんだけど、
今や聖地として
にぎわっているんだよ」
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北小岩 |
「やりましたね!」
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尿道 |
「『しんにょう使いの天使たち』
という作品なんだ」
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北小岩 |
「漢字の部首の
しんにょうでございますね。
内容はわかりませんが
ロマンチックな響きがいたします!
先生にもお伝えいたします!!」
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弟子は家に急行した。
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小林 |
「こら〜〜〜〜〜!!!」
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だだだっ
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北小岩 |
「門から複数の男女が
飛び出してまいりました」
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小林 |
「くそう!
逃げおったか」
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北小岩 |
「先生、どうされたのですか」
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小林 |
「うちの庭に
小便する女や
大便する男が
押し寄せとるんや」
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北小岩 |
「どういうことでしょうか」
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小林 |
「アニメに
うちの庭が出てきたらしく、
聖地になってしまったんや。
なんでも
『おしっこ団』という女集団と
『うんこ団』という男集団が
対立していたらしいんやが、
うちの庭で
小便や大便をしているうちに
友情が芽生え、
ワンチームとなって
未来へ歩き出すという
ストーリーらしいんや」
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北小岩 |
「作品名はなんというのですか」
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小林 |
「『糞尿使いの天使たち』や」
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北小岩 |
「・・・」
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『しんにょう使いの天使たち』と
『糞尿使いの天使たち』。
一文字違うだけで
聖地といってもウン泥の差になってしまう。
当然なことだが
『おしっこ団』と『うんこ団』が
ひとつになっても、
ワンチームという言葉は
使ってほしくないものである。 |