KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百九・・・角度

北小岩 「近頃わたくしたちの町にも
 野鳥が増えているようです」

きゅるきゅる〜

北小岩 「この声は
 ムクドリさんでございますね」

き〜き〜

北小岩 「ヒヨドリさんが鳴いております」

うお〜
北小岩 「むっ、
 今の鳴き声はなんでしょうか」

うお〜 うお〜

北小岩 「鳥ではございません。
 このまぬけな声は・・・」
小林 「北小岩〜〜〜!」
北小岩 「公衆トイレからでございます。
 先生どういたしましたか」
小林 「どうもこうもない」
北小岩 「あっ、
 おちんちんを出したまま
 カラダを濡らしております。
 いやらしいことを
 されていたのですね!」
小林 「そうやない。
 尿意がマックスになって
 便所に駆け込んだんや。
 とてつもない勢いで
 放尿しているその時」
北小岩 「その時?」
小林 「突然地面に角度がついて、
 小便が全部自分にかかった」
北小岩 「めまいを起こされたのでは
 ないでしょうか」

ぐぐっ

北小岩 「むっ、
 確かに地面に
 角度がついてまいりました」
小林 「さっきと同じや」

「うわ〜!」

ばきっ しゅ〜

北小岩 「どなたかが便器に座ったまま、
 大便部屋の壁を突き破り」
大便
して
いる人
「助けてくれ〜〜〜!」
北小岩 「今までよりも
 急角度になった坂を
 便器ごと滑って行ってしまいました。
 どういうことでしょうか」

「この町にも起きましたか」

北小岩 「あなた様は?」

「私は角度に詳しい人です。
 今、日本では
 突然角度が変わる現象が多発しています」
北小岩 「そうなのでございますか!」
角度に
詳しい
「そうです。
 人は普段、角度について
 あまり考えることがないですが、
 実は人間にとって角度は
 最も重要なものなのです」
北小岩 「あっ!
 そういえばおちんちんも
 角度が大切ですね」

角度に詳しい人は
やさしい笑顔で北小岩くんに近づき、
そっと肩を叩いた。

美しい光景に見えなくもないが、
なぜ急に角度が変わってしまうのかなど、
重要なことは何一つわからないままである。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2022-03-06-SUN

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