北小岩 |
「桜が咲き始めておりますね。
あと10日ぐらいで
マン開きでしょうか」
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小林 |
「お前も趣のある言葉を
使うようになったな」
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北小岩 |
「ありがとうございます!」
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満開をわざとマン開きという。
それのどこに趣があるというのだろう。
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小林 |
「むっ!
あそこを見てみい」
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北小岩 |
「高札が立っております」
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小林 |
「嫌な予感がするな。
なになに。
『定 我が町は
日本有数のエコな町であるのう。
とは言っちゃってるもんの
大便したあと水使い過ぎじゃないか』」
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北小岩 |
「『だもんだからこれからは
大便後は水を使わずに
自力で流すこと。
もちろん自力とは
自分の小便の水勢で
大便を流すことにあるのことよ』」
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小林 |
「『それができなかった場合は
ヤバい。
長老より』・・・」
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しばらくすると各家庭に
ガリ版刷りのこきたない紙が配られた。
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北小岩 |
「なになに。
『大便をする3時間前に
水10リットル飲むこと。
そこから3時間、
大便の天然洗浄のために
おしょんしょんを我慢すること』。
長老は小便のことを
おしょんしょんと
言っているようです。
かなり気持ち悪いですね」
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小林 |
「長老はとてつもなくくだらない。
だが、
やることはいちいち真剣や。
困ったもんやが
この紙に従った方がよさそうやな」
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師弟は長距離散歩が趣味のため
公衆トイレを使うことが多い。
翌日の散歩中、大便意を催した二人は個室に。
ブリッ
ブリッ
ジョジョジョジョ〜
ジョジョジョジョジョ〜
大便後に小便で流そうとする二人だったが。
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北小岩 |
「先生いかがでございますか」
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小林 |
「もう少しやが
まだ大便のケツが見えとる。
お前はどや」
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北小岩 |
「かなりいい線までいっております」
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ジョボジョボ ビュッ!!
スッ
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北小岩 |
「やりました!
姿かたちがなくなりました!!」
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小林 |
「そうか。俺も」
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ポトッ ポトッ ポ
それが最後の一滴だった。
ウィーン
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小林 |
「ヤバい!
大便に変な振動が加えられとる!!」
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ウイウイウイ ビチァッ!!!
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小林 |
「うお〜〜〜!
大便がフン砕され
ケツが糞まみれに
なってしもうた!」
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ビュン
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小林 |
「あっ!
トイレットペーパーが
壁に格納され
使えなくされた〜〜〜!」
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拭くこともままならず、
汚すぎるケツをどうすればいいのだろう。
ともかくいえることは、
現在のトイレは大を流すのに
5リットル以下の水しか
使用しない設計ということです。
つまり小便で流すためにいちいち
10リットル飲むのでは、
まったくエコにはなっておりませんね。 |