KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百弐拾弐・・・風紀

「町の若い男どもの風紀が
 乱れ過ぎているわね」

「そうよ。
 暗がりや二人だけの
 シチュエーションになると
 彼女が嫌がっていても
 好き放題やってるわ」

「そろそろ総攻撃かける時ね」

この不穏な会話は
町の女性有識者会議でのものだ。
女性有識者会議とは何か。
これはとても重要なことなので、
何度もおさらいせねばならないであろう。

先生の町では重要なことは長老が決めるのだが、
氏がえげつないエロ本を入手し
みだらな行為に夢中な時は、
女性たちが会議を行い決定するのである。
それが女性有識者会議である。

ちなみにどうでもいいことだが、
長老のあだ名は『お自慰さん』である。

女性
有識者
「つぶすしかないわね」
女性
有識者
「理性のないヤツには
 股間のブツなどいらないわ」
女性
有識者
「どうやって破壊するかよね」
女性
有識者
「それなら大丈夫。
 最先端研究所の女友だちに
 開発と設置を
 依頼しておいたわ」
女性
有識者
「さすがね。
 それで
 どういう方法を使うの?」
女性
有識者
「それはね・・・」

会議の内容が有識者という名に値するかは
はなはだ疑問であるが、
賽は投げられてしまったらしい。
果たしてどういうことになったのか。

北小岩 「今日はお散歩のコースを
 かえてみましょう」
小林 「そやな。
 お前にまかせるわ」
北小岩 「プラネタリウムが改装したと
 聞いております。
 わたくしたちの所持金は
 二人で4円なので
 観られませんが、
 出てきた方に感想を
 うかがってみましょう。
 さっそくカップルの方が」

ドタッ

小林 「むっ!
 男がちんちんを押さえながら
 倒れたで」
北小岩 「どうされたのですか」
カップ
ルの
女性A
「プラネタリウムで
 金星が現れた時、
 彼が急に興奮して
 私の下半身を
 触ろうとしたんです。
 そうしたら突然、
 燃えた金星が
 流れ星になって落ちてきて、
 彼の金玉に衝突したんです」

北小岩 「確かに男性の股間が
 焼け焦げております!」
小林 「町に異変が
 起きとるようやな」
北小岩 「映画館も
 改装されたらしいです」
小林 「急ぐんや」

師弟が映画館の入口に到着すると。

北小岩 「あっ!
 カップルの男性の股間に
 槍が突き刺さって
 倒れております!」
小林 「何があったんや」
カップ
ルの
女性B
「石器時代の人たちが
 マンモスを狩る映画を
 観ていたら、
 彼が急に興奮して
 私の下半身を
 触ろうとしたんです。
 そうしたら
 石器時代の人が投げた槍が
 銀幕から飛び出してきて、
 彼のマンモス級のイチモツに
 刺さったんです」

北小岩 「もしかすると
 最先端研究所の女性が
 絡んでいるのではないでしょうか」
小林 「間違いないな。
 女性有識者会議の
 くわだてであることもな」

スケベな男性諸君は
くれぐれもお気をつけください。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
メールの表題に「小林秀雄さんへ」と書いて
postman@1101.comに送ってください。

2022-06-05-SUN

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