KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百四拾壱・・・ワールドクラス

ぞぞっ

北小岩 「どうしたことでしょう。
 突然悪寒が襲ってまいりました」
小林 「無理もないな」
北小岩 「えっ?」
小林 「あそこを見てみい」
北小岩 「うわっ!
 最先端研究所の女性研究員が
 二人で立ち話をしております」

最先端研究所女性のたくらみほど、
町の男にとって恐ろしいものはない。

最先端
研究所
女性A
「町の男たちは
 何の役にも立たないわよね」
最先端
研究所
女性B
「世界に通用するものが
 ひとつでもあれば
 いろいろ大目にみてやるのにね」
最先端
研究所
女性A
「一人一人じゃ無理だから、
 集団でこんなことが
 できるということを
 世界に示せるようにしてあげようか」
最先端
研究所
女性B
「武士の情けね。
 でもクソ怠け者野郎どもに
 そんなことできるのかしら」
最先端
研究所
女性A
「そう思って無理にでも
 技術をマスターせざるを得ない
 発明をしたのよ」
最先端
研究所
女性B
「ほんと?
 なになに?
 あはははは」

それから数日後。

ブ〜ン

「だめだ!
 まったく戻ってこない!
 うっ!」

ブリッ

ブ〜ン

「俺もだ!」

ブリッ

北小岩 「あそこの方たちは
 便座を空に投げておりますが、
 何をしているのでしょうか?」
小林 「わからんが
 不穏な音がしたな。
 あれは間違いなく
 クソを漏らした音や」
北小岩 「うかがってみましょう。
 お取り込み中のところ
 大変申し訳ございません。
 便座をお投げになったり
 大をお漏らしになったり、
 わたくしたちの想像力では
 まったく理解できない状況です。
 どうなさったのですか」
男A 「最先端研究所の女が
 また変なものを
 発明したんだよ」
北小岩 「どういうものでございますか」
男B 「便所で大便をする時に
 便座をはずして外に出て投げて、
 ブーメランのように
 一回で戻ってこなければ
 便器が使えなくなるんだよ」

北小岩 「便座が外れた状態で
 してしまえばいいのでは
 ございませんか」
男A 「そんなことしたら、
 便器の中から
 指浣腸の形をしたものが現れ、
 指浣腸された上に
 指先から火炎が出て
 肛門を焼かれてしまうんだよ」
北小岩 「げげっ!
 最先端研究所の女性たちは、
 なぜそんな恐ろしいことを
 なさるのですか」

男B 「町中の男たち全員が
 便座をブーメランのように扱い、
 戻ってきたら
 キャッチできるようにする。
 それでこの町の男たち全員が
 ワールドクラスであることを
 世界にアピールさせたいらしいんだ」
男A 「武士の情けとか
 ほざいてるらしいけど
 迷惑な話だよ」

その後町の男全員がクソを漏らすこととなった。

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2022-10-16-SUN

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