ジロジロ
ぶるぶるぶる
|
北小岩 |
「恐ろしいことでございます。
わたくしの玉は
どうなってしまうのでしょうか」
|
小林 |
「なぜ部屋の片隅にうずくまって、
金玉眺めながら震えとるんや。
新しいプレイか」
|
北小岩 |
「あっ、先生。
そんなことではございません。
わたくし、
公衆トイレで大をしていたところ、
隣の女子トイレから
聞こえてきてしまったのです」
|
小林 |
「大をしとるフリをして
女の尿音を聞いとったんか。
いっぱしの変態やな」
|
北小岩 |
「そうではございません。
お仕置き隊幹部の方々が
話している声が」
|
小林 |
「なに!」
|
ガクガクガク
先生も震えだした。
|
小林 |
「聞きたくもないが
己のイチモツの生命に
関わることや。
なんと言っとったんや?」
|
その場を再現してみよう。
|
お仕置
き隊
幹部A |
「『金玉』っていう呼び方、
間違ってると思わない?」
|
お仕置
き隊
幹部B |
「そうよね。
金の玉でしょ。
本来尊いものなのよ。
それなのにカスのブツまで
金玉と呼ばれるのは許せないわよ。
その名のモノを持つに値する男なんて、
町で数人しかいないでしょ」
|
お仕置
き隊
幹部A |
「だからこうしようと思うのよ。
『金玉』を頂点として、
そこから番付が落ちていくように
その男の格で
呼び名も扱いもかえるのよ」
|
お仕置
き隊
幹部B |
「名案ね。
『金玉』の上位に
いくつか設ける手もあるわね。
『珠玉』『勾玉』『善玉』
『親玉』そして『金玉』」
|
お仕置
き隊
幹部A |
「なるほどね。
金玉以下、考えたわ」
|
お仕置
き隊
幹部B |
「どんな感じ?」
|
お仕置
き隊
幹部A |
「格の上位から
『金玉』『銀玉』『銅玉』」
|
お仕置
き隊
幹部B |
「うんうん」
|
お仕置
き隊
幹部A |
「『鉄玉』『槍玉』
『飴玉』『お手玉』」
|
お仕置
き隊
幹部B |
「あははは。
下層の方はどうなってるの?」
|
お仕置
き隊
幹部A |
「『砂玉』『泥玉』『汚玉』
『悪玉』『屁玉』『糞玉』」
|
お仕置
き隊
幹部B |
「扱いについてはどうする?」
|
お仕置
き隊
幹部A |
「『屁玉』と『糞玉』は
見つけ次第、
即潰していいことにするわ」
|
お仕置
き隊
幹部B |
「わかったわ。
町の男たち全員分
どの玉に該当するか精査して、
郵送して位と扱いを通知しとくね」
|
そのような経緯であった。
「郵便で〜す!」
先生宅に二通のハガキが届いた。
|
北小岩 |
「もしや・・・」
|
ジロジロ
|
小林 |
「お前はなんや?」
|
北小岩 |
「『屁玉』でございます。
先生は?」
|
小林 |
「『糞玉』や・・・」
|
ガクガクガクガク
|
小林 |
「逃亡するしかないで」
|
北小岩 |
「かしこまりました」
|
ダダダダッ
|
お仕置
き隊の
面々 |
「見つけたわ。
逃がすモノか!」
|
数分後師弟は捕らえられ
先生と北小岩くんの金玉は、
もとい、先生の『糞玉』と
北小岩くんの『屁玉』が
木っ端みじんにされたのは言うまでもない。 |