KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百四拾参・・・玉

ジロジロ

ぶるぶるぶる

北小岩 「恐ろしいことでございます。
 わたくしの玉は
 どうなってしまうのでしょうか」
小林 「なぜ部屋の片隅にうずくまって、
 金玉眺めながら震えとるんや。
 新しいプレイか」
北小岩 「あっ、先生。
 そんなことではございません。
 わたくし、
 公衆トイレで大をしていたところ、
 隣の女子トイレから
 聞こえてきてしまったのです」
小林 「大をしとるフリをして
 女の尿音を聞いとったんか。
 いっぱしの変態やな」
北小岩 「そうではございません。
 お仕置き隊幹部の方々が
 話している声が」
小林 「なに!」

ガクガクガク

先生も震えだした。

小林 「聞きたくもないが
 己のイチモツの生命に
 関わることや。
 なんと言っとったんや?」

その場を再現してみよう。

お仕置
き隊
幹部A
「『金玉』っていう呼び方、
 間違ってると思わない?」
お仕置
き隊
幹部B
「そうよね。
 金の玉でしょ。
 本来尊いものなのよ。
 それなのにカスのブツまで
 金玉と呼ばれるのは許せないわよ。
 その名のモノを持つに値する男なんて、
 町で数人しかいないでしょ」
お仕置
き隊
幹部A
「だからこうしようと思うのよ。
 『金玉』を頂点として、
 そこから番付が落ちていくように
 その男の格で
 呼び名も扱いもかえるのよ」
お仕置
き隊
幹部B
「名案ね。
 『金玉』の上位に
 いくつか設ける手もあるわね。
 『珠玉』『勾玉』『善玉』
 『親玉』そして『金玉』」
お仕置
き隊
幹部A
「なるほどね。
 金玉以下、考えたわ」
お仕置
き隊
幹部B
「どんな感じ?」
お仕置
き隊
幹部A
「格の上位から
 『金玉』『銀玉』『銅玉』」
お仕置
き隊
幹部B
「うんうん」
お仕置
き隊
幹部A
「『鉄玉』『槍玉』
 『飴玉』『お手玉』」
お仕置
き隊
幹部B
「あははは。
 下層の方はどうなってるの?」
お仕置
き隊
幹部A
「『砂玉』『泥玉』『汚玉』
 『悪玉』『屁玉』『糞玉』」
お仕置
き隊
幹部B
「扱いについてはどうする?」
お仕置
き隊
幹部A
「『屁玉』と『糞玉』は
 見つけ次第、
 即潰していいことにするわ」
お仕置
き隊
幹部B
「わかったわ。
 町の男たち全員分
 どの玉に該当するか精査して、
 郵送して位と扱いを通知しとくね」

そのような経緯であった。

「郵便で〜す!」

先生宅に二通のハガキが届いた。

北小岩 「もしや・・・」

ジロジロ

小林 「お前はなんや?」
北小岩 「『屁玉』でございます。
 先生は?」

小林 「『糞玉』や・・・」


ガクガクガクガク

小林 「逃亡するしかないで」
北小岩 「かしこまりました」

ダダダダッ

お仕置
き隊の
面々
「見つけたわ。
 逃がすモノか!」

数分後師弟は捕らえられ
先生と北小岩くんの金玉は、
もとい、先生の『糞玉』と
北小岩くんの『屁玉』が
木っ端みじんにされたのは言うまでもない。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2022-10-30-SUN

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