北小岩 |
「あっ、
伝書コウモリさんでございます」
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ひらひら ぱっ
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北小岩 |
「えげつないエロ本の切れ端に
何か書かれております」
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小林 |
「人前で堂々と
エロを堪能するとは
お前もいっぱしの男になったな」
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北小岩 |
「あっ、先生。
そうではございません。
町はずれの祠に住む
長老から手紙が届いたのです」
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小林 |
「ろくなことやないな。
読んでみい」
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北小岩 |
「え〜と。
『ところでお前ら、
自ら慰めとるか』」
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小林 |
「いきなりなんや」
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北小岩 |
「『話は大股開きにかわるが
わしが美しいと思うものを
知っとるか』」
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小林 |
「大幅をわざと
大股開きに間違えとるな。
長老は大文字焼きが好きなんや」
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北小岩 |
「『夜空を借景に浮かび上がる
大の文字。
まさに幽玄の世界じゃ。
そこでわしもやってみることにした。
よそではやらん趣向をこらしてな』」
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小林 |
「いやな予感しかせんな」
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北小岩 |
「『三日後に
町の真ん中にある乳首山でやっから
楽しみにしとれ』」
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小林 |
「しゃあない。
行くか」
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北小岩 |
「見ておかないとすねますからね」
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当日・・・
ガヤガヤガヤ
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北小岩 |
「老若男女、大勢の方が
集まっていらっしゃいます」
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司会 |
「みなさん大変お暇なところ、
お集まりいただき
ありがとうございません。
では長老主催の
大文字焼きを始めます!
カウントダウンで点火です。
3、2、1、
ファイヤー!!」
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ボッ パッ
「わ〜、キレイ!」
「この町にしては珍しく趣があるな」
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司会 |
「さあ、火が回ったところで
長老からのプレゼント!
どこにもない大文字焼きを
味わっていただきます!!」
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びゅ〜んびゅ〜んびゅ〜ん
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北小岩 |
「大の字から
何かが多数発射されました。
こっちへ飛んできます」
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べちょべちょ
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小林 |
「なんかついたな」
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クンクン
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小林 |
「やばい!
クソや!!」
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北小岩 |
「逃げましょう!!」
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司会 |
「長老からのメッセージを
読み上げます。
『どうじゃ? 大の字から大便。
盛大じゃろ。
大ウン字焼き。
焼けクソ。
楽しんでいただけたかな?』」
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長老の頭の中はいったい
どうなっているのだろうか。
考えてみればなぜこの人物が
町の長老なのかも謎である。 |