小林 |
「なんやあの行列は。
掘っ立て小屋の中で
ストリップでもやっとるんかい」
|
北小岩 |
「そうに違いございま」
|
だだだだっ
弟子が言い終わらないうちに
先生は行列に並んでいた。
|
北小岩 |
「エロがらみの
先生のダッシュは
ワールドクラスでございます」
|
小林 |
「小屋から出てくる男たちを
見てみい」
|
北小岩 |
「呆けた顔で
ズボンのファスナーを
あげております」
|
小林 |
「当然中でエロ気持ちええことが
行なわれとるんやな」
|
先生の番がまわってきた。
|
小林 |
「ほな昇天してくるで」
|
北小岩 |
「すぐに後を
追わせていただきます。
天国でお待ちください」
|
がらっ
|
小林 |
「ちんちんを
もてあそばれにきたで」
|
「そこにお座りください」
|
小林 |
「なんやお前は?」
|
「私は『勃てモノ鑑定士』です。
建物鑑定士と同音ですが
勃てモノなので
ちんちんを鑑定します。
その中でも私の専門は
築年数です」
|
小林 |
「ちんちんの築年数は
己の歳と同じに決まっとるやろ」
|
勃てモノ
鑑定士 |
「それが違うんですよ。
あなたのちんちんの
築年数を見て差し上げますから
出してください」
|
ぐいっ
|
小林 |
「こうか?」
|
勃てモノ
鑑定士 |
「そうです。
ほうほう。
あなたの築年数は95年です」
|
小林 |
「なんやと!
俺はまだそんな歳とっとらんで」
|
勃てモノ
鑑定士 |
「先ほど実年齢と
ちんちんの築年数は
違うと伝えましたね。
あなたの築年数は95年で
土台がすでに崩れています」
|
小林 |
「なんやと!」
|
勃てモノ
鑑定士 |
「おまけに柱は
シロアリにやられて
空洞化しています。
勃て替えしないと
倒壊してしまいますよ」
|
小林 |
「勃て替えができるんか」
|
勃てモノ
鑑定士 |
「はい。
うちで扱っている
『100年ペニスストロング』に
勃て替えれば
5年は大丈夫でしょう」
|
小林 |
「俺だけが年齢より
老朽化しとるなんてありえん。
北小岩!」
|
北小岩 |
「はい。
お楽しみのところ
大変申し訳ございません」
|
小林 |
「楽しんどらんわ。
お前もちんちんを出して
築年数を見てもらえ!」
|
意味がわからないが
先生の迫力に気圧され弟子は開チンする。
|
勃てモノ
鑑定士 |
「むっ!
あなたの築年数は15年です。
手を水平に伸ばして
手を広げた角度の最高位、
親指をまだまだ
保っているでしょう」
|
小林 |
「俺はどや?」
|
勃てモノ
鑑定士 |
「気をつけの姿勢をとって
指を伸ばしてください」
|
小林 |
「こうか」
|
勃てモノ
鑑定士 |
「それがあなたの角度です」
|
小林 |
「・・・」
|
男のちんちんの築年数は実年齢と同じではない。
そのことは常に
頭の片隅に置いていた方がよさそうである。 |