KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百四拾九・・・古時計

どど〜ん
北小岩 「年末はゴミ置き場がにぎやかです」

ジロ

北小岩 「エッチなことを招くものは
 落ちていないでしょうか」

ジロジロ

北小岩 「この箱はなんでしょう」

かちゃっ

北小岩 「オルゴールでございます。
 かけてみます」

♪チャチャ〜 チャチャチャ〜
 チャチャ チャチャチャチャチャ〜

北小岩 「大きな古時計でございます。
 そういえば
 わたくしのおじいさまのお家にも
 大きなのっぽの古時計がございました。
 わたくしが大好きだった
 おじいさま・・・」
小林 「お前
 すけべそうな箱をかかえて
 涙ぐんどるとは
 かなりのもんやな。
 エロ随喜の涙か」
北小岩 「あっ、先生。
 そうではございません。
 オルゴールを拾ったのですが、
 そこから大きな古時計の旋律が
 流れてきたのです。
 わたくしのおじいさまのお家に
 大きなのっぽの古時計があり、
 亡くなられたおじいさまや
 壊れてしまったあの古時計に
 お会いしたく」

「古時計ですか。
 類似した時計なら
 あるところを知っていますよ」

北小岩 「あなた様は?」

「私は町の時計に詳しい者です」

北小岩 「そうなのでございますか。
 ぜひ、古時計さんに
 会わせてください!」

師弟は町の時計に詳しい者の後をついていった。

町の
時計に
詳しい
「あそこです」
北小岩 「男の方が
 立っているようですが」
小林 「よく見てみい。
 全裸や」
北小岩 「確かにそうでございます。
 でもなぜあの方が古時計なのですか」
町の
時計に
詳しい
「股間をご覧ください」
北小岩 「うわっ!
 おちんちんが
 69センチぐらいございます。
 おまけに振り子のように
 動いております」

チクタクチクタクではなく、
チンタクチンタクと音を立てている。

小林 「なるほどな。
 やつは
 大きなのっぼの古時計やない。
 『大きなのっぽのフルチン時計』や」

北小岩 「のっぽなのは
 おちんちんなのですか」
小林 「そやな。
 俺が見たところ
 ヤツのちんぽは
 時を刻む度に大きくなっとるな」
町の
時計に
詳しい
「よくわかりましたね。
 0時から徐々に大きくなり、
 12時に発射して小さくなります。
 それから徐々に大きくなり
 0時に発射。
 ちんちんの大きさを見て
 人々は今がおよそ何時か
 知ることができるのです」

北小岩 「・・・」

大きなのっぽの古時計ならぬ
大きなのっぽのフルチン時計。
発射とは何でしょうか。考えたくもないですね。

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2022-12-11-SUN

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