KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百伍拾六・・・ラン

すりすり

小林 「かわいいやないか」

びゅんびゅん

北小岩 「ちぎれそうなぐらい
 尻尾を振っております」

きらきら〜

小林 「俺の心に似たつぶらな瞳や」

先生の心はつぶらな瞳などではなく、
ぶらぶらな玉金であろう。

わんこ

おかあ
さん
「いつもかわいがってくれて
 ありがとうございます!」
わんこ

おとう
さん
「今度海沿いにできたドッグランに
 行ってみようと思うのですが、
 一緒にいかがですか」
北小岩 「ありがとうございます!」
小林 「俺もわんこと走るかな」

異性にモテるやつらは完膚なきまでに
たたきのめそうとする先生たちであったが、
そうではない生き物にはやさしい。
そのような経緯で、
週末にドッグランに同行することとなったのだ。

ぶ〜っ

北小岩 「高級外車でございますね」
小林 「俺たちの愛車は
 壊れているからな」
北小岩 「拾った一輪車の車輪が
 とれてしまいましたからね」

先生たちの愛車はともかく、
四人と一匹を乗せた車はシーサイドに到着した。

北小岩 「いろんなわんこさんたちに
 お会いできるのが楽しみです」

たたたたっ

北小岩 「向こうの柵の中で
 走っているわんこさんたち、
 小さい犬種が多い気がいたします」
小林 「むっ、
 目ん玉おっぴろげて
 よく見てみい!」
北小岩 「あっ!
 走っているのは
 わんこさんたちではなく、
 『ちんこさん』たちでございます」
管理人 「ここは
 ドッグランじゃないんですよ」
北小岩 「と申しますと?」
管理人 「ドッグランではなく、
 『コックラン』なんです」
北小岩 「なんと!」
小林 「コックはスラングで
 ちんちんのことや」

管理人 「そうなんですよ。
 いつも股間で蒸れているから、
 たまには風にあてて走らせないと
 そのうちに
 腐ってしまうかもしれません」

ごちん

「いてえ!」「いてえ!」

ばたっ

北小岩 「おちんちんさんたちの
 頭同士がぶつかって、
 もとい、
 亀頭同士がぶつかって
 倒れてしまいました」
管理人 「脳チンとうを起こしていますね。
 しばらくすれば
 勃ちあがると思います」

予想外のランであった。
わんこの飼い主である奥さんは
この光景に唖然としているかと思いきや、
立派なちんちんが勇壮に走る姿を見て、
目をとろんとさせていたことを
付け加えねばなるまい。

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2023-01-29-SUN

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