すりすり
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小林 |
「かわいいやないか」
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びゅんびゅん
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北小岩 |
「ちぎれそうなぐらい
尻尾を振っております」
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きらきら〜
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小林 |
「俺の心に似たつぶらな瞳や」
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先生の心はつぶらな瞳などではなく、
ぶらぶらな玉金であろう。
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わんこ
の
おかあ
さん |
「いつもかわいがってくれて
ありがとうございます!」
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わんこ
の
おとう
さん |
「今度海沿いにできたドッグランに
行ってみようと思うのですが、
一緒にいかがですか」
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北小岩 |
「ありがとうございます!」
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小林 |
「俺もわんこと走るかな」
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異性にモテるやつらは完膚なきまでに
たたきのめそうとする先生たちであったが、
そうではない生き物にはやさしい。
そのような経緯で、
週末にドッグランに同行することとなったのだ。
ぶ〜っ
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北小岩 |
「高級外車でございますね」
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小林 |
「俺たちの愛車は
壊れているからな」
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北小岩 |
「拾った一輪車の車輪が
とれてしまいましたからね」
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先生たちの愛車はともかく、
四人と一匹を乗せた車はシーサイドに到着した。
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北小岩 |
「いろんなわんこさんたちに
お会いできるのが楽しみです」
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たたたたっ
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北小岩 |
「向こうの柵の中で
走っているわんこさんたち、
小さい犬種が多い気がいたします」
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小林 |
「むっ、
目ん玉おっぴろげて
よく見てみい!」
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北小岩 |
「あっ!
走っているのは
わんこさんたちではなく、
『ちんこさん』たちでございます」
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管理人 |
「ここは
ドッグランじゃないんですよ」
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北小岩 |
「と申しますと?」
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管理人 |
「ドッグランではなく、
『コックラン』なんです」
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北小岩 |
「なんと!」
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小林 |
「コックはスラングで
ちんちんのことや」
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管理人 |
「そうなんですよ。
いつも股間で蒸れているから、
たまには風にあてて走らせないと
そのうちに
腐ってしまうかもしれません」
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ごちん
「いてえ!」「いてえ!」
ばたっ
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北小岩 |
「おちんちんさんたちの
頭同士がぶつかって、
もとい、
亀頭同士がぶつかって
倒れてしまいました」
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管理人 |
「脳チンとうを起こしていますね。
しばらくすれば
勃ちあがると思います」
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予想外のランであった。
わんこの飼い主である奥さんは
この光景に唖然としているかと思いきや、
立派なちんちんが勇壮に走る姿を見て、
目をとろんとさせていたことを
付け加えねばなるまい。 |