KOBAYASHI
小林秀雄、あはれといふこと。

しみじみとした趣に満ちた言葉の国日本。
そんな国のいとおもしろき言の葉を一つ一つ採取し、
深く味わい尽くしていく。
それがこの項の主な趣向である。



其の九百伍拾八・・・分

小林 「節分は
 ひどい目にあったな」
北小岩 「そうでございますね」
小林 「町役場の女どもも
 油断ならんな。
 ろくでもないことが
 書かれた垂れ幕を
 下げやがったからな」
北小岩 「『今年の節分は
  嫌いなヤツの金玉が鬼だ!
  金玉が滅びるまで
  豆をぶつけよう!!』
 でしたからね」
小林 「図に乗った女どもが
 砲丸に豆と書いて、
 俺とお前の金玉に
 集中砲火しやがったからな」
北小岩 「『砲丸で睾丸』ですからね」

弟子が語呂よく決めて
悦に入っているのもつかの間。

北小岩 「あれっ?
 町役場の屋上に
 女性の人影が見えます」
小林 「嫌な予感しかせんな」

ばっ

北小岩 「垂れ幕が下がりました」

『節分の次は玉分!』

小林 「なんや!
 玉分(たまぶん)というのは」

「節分は季節を分けるという
 意味があるようですが、
 玉分はどうでしょうか」

北小岩 「あなた様は町の事情に地獄耳な
 『耳珍歩尻男
  (みみちんぽしりお)』さんで
 ございますね」
小林 「玉分・・・。
 文字通り解釈すれば
 玉を分けるということか」
耳珍歩
尻男
「そうですね」
北小岩 「そうですねとおっしゃられても、
 具体的にはわからないのですが」
耳珍歩
尻男
「例えばあなたの金玉を
 ひとつ取ります。
 そして先生の金玉も
 ひとつ取ります。
 そして取ったあなたの金玉を
 先生につけ、
 先生の金玉をひとつ
 あなたにつけるのです」
北小岩 「そんなことをされたら
 玉バランスが取れないでは
 ございませんか」
耳珍歩
尻男
「そうです。
 私たちの金玉は
 人によって大小があるものの
 トータルバランスが
 とられています。
 それが崩壊してしまうのです」
北小岩 「町役場の女性たちは
 何を目的に
 そんな恐ろしいことを
 するのですか!」
耳珍歩
尻男
「探ってみたのですが・・・」
北小岩 「重大な意味があるのですか」
耳珍歩
尻男
「理由は・・・。
 笑えるというだけでした」
小林 「そんなことで
 俺たちの玉が
 分けられてしまうんかい!」

その後、玉分されて
各自の金玉をひとつつけられてしまった
先生と北小岩くんは。

小林 「片方の金玉だけがでかすぎて
 真っ直ぐ歩けん〜〜〜」
北小岩 「先生の金玉を
 つけられましたが、
 小さすぎて
 玉をひとつなくしてしまった
 喪失感が漂います〜」

その他の男たちも。

「片方の金玉だけ子種を異常につくって
 もじょもじょ動いて気持ち悪い〜〜〜」

「片方の金玉だけ
 鳥がついばみにくる〜〜〜」

金玉をひとつとり他の男につけるマシンは
最先端研究所の女たちが開発したに違いない。
町の女たちは最初のうちは
玉分を面白がっていたのだが
そのうちに飽きてしまったため、
いまだに男たちの玉分されてしまった金玉は
元に戻されていない。
 

小林秀雄さんへの激励や感想などは、
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2023-02-12-SUN

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