ぼ〜っ
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北小岩 |
「先生が
魂が抜けたようになっております」
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ぼ〜っ ぼ〜っ
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北小岩 |
「もしかすると
エロ成分が
切れたのかもしれません」
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だ〜っ
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北小岩 |
「こちらはわたくし秘蔵の
エロ本です。
どうかお使いください!」
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小林 |
「なんや突然?」
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北小岩 |
「先生を拝見しておりましたところ、
完全にチン小玉を
抜かれたようになっておりましたので
エロサプライに参りました」
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小林 |
「気を遣ってくれるのは
ありがたいが
エロとは無関係や」
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北小岩 |
「と申しますと」
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小林 |
「俺が高校生の時、
クラスに大竹林というヤツがおった」
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北小岩 |
「はい」
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小林 |
「放課後にたまたま教室で
二人っきりになった時、
そいつがでかい目を
さらにでかくしてこう言ったんや。
『今まで黙っていたけど、
俺は声で窓ガラスを
割ることができるんだ』」
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北小岩 |
「そうなのでございますか!
それでいかがでしたか」
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小林 |
「いきなりでかい声を出されて
鼓膜が破れてしもうたら
大変やからな。
曖昧に終わらせてしまったんや」
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北小岩 |
「それは残念でございます」
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小林 |
「俺も後悔しとる。
だからヤツに再び会って
声で窓ガラスを割ってもらおうと
思ってな。
どこにおるのかわからんから
町一番の探偵に
居場所を突き止めてもらったんや」
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北小岩 |
「亜底尾探流(あそこをさぐる)さんに
お願いしたのですね」
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小林 |
「そうや。
それで今から
行ってみようと思うんやが
お前も来るか。
鼓膜が破れるかもしれんがな」
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北小岩 |
「ぜひうかがわせていただきます!」
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二人は数十キロの道のりを歩き、大竹林のもとを訪れた。
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小林 |
「あそこに佇んどるのがヤツや」
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れろれろれろれろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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北小岩 |
「変な音がしませんか」
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声が向
かった
先にい
る女A |
「乳首のあたりに
振動を感じない?」
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声が向
かった
先にい
る女B |
「なんだかいやらしい周波数で
いじくられているみたい」
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声が向
かった
先にい
る女A |
「変になっちゃう!」
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小林 |
「ヤツの声が
乳首を揺らしとるんや!」
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もみもみもみ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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声が向
かった
先にい
る女A |
「今度は股間に
振動を感じない?」
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声が向
かった
先にい
る女B |
「あそこが揉まれているようね」
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声が向
かった
先にい
る女A |
「どうにかなっちゃう!」
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小林 |
「大竹林のヤツ、
今でも声を活かしとるんやな」
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北小岩 |
「使い方が微妙ではございますが、
数十年も声を大切にされていて
わたくし感動いたしました」
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声で窓ガラスを割る男は、
長い年月を経て声で秘所をくすぐる男になっていた。
ガラスを割るよりは、
幸せな人生を歩んでいるといっても
過言ではないだろう。 |