北小岩 |
「突然あたたかく
なってまいりましたね。
喉も渇いてまいりました」
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小林 |
「ほな行きまひょか〜」
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とっとっとっ
先生たちは渇きを感じると町役場を訪れる。
そこに行けば無料で冷水が飲めるからである。
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北小岩 |
「サバンナでオアシスを目指す
ゾウさんのようですね」
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小林 |
「俺たちも
雄大な自然の中の
誇り高き野生やからな」
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野生ではなく野糞であろう。
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小林 |
「おお!
我らがオアシスが見えたな」
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北小岩 |
「早く喉を潤したいでございます」
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ばっ
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北小岩 |
「あっ、
町役場の屋上から垂れ幕が」
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小林 |
「なになに。
『お前らに肛門の
重要性を教えてやる。長老より』」
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北小岩 |
「悪い予感しかいたしませんね」
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小林 |
「ともかく中に入ってみよか」
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そこで師弟が見た光景は。
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男A |
「いけね。
印鑑忘れちゃった」
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町役場
の女性 |
「紋でも大丈夫ですよ」
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男A |
「じゃあ指紋でお願いします」
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町役場
の女性 |
「今日から指紋は
使えないようになりました」
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男A |
「えっ、
どうすればいいんですか」
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パチッ
女性が指を鳴らすと、
プロレスラー並の体格をした女たちが現れ
男Aを羽交い締めにすると
パンツを脱がした。
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町役場
の女性 |
「長老からのお達しで
これからは
『肛紋(こうもん)』だけしか
使えないようになりました」
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べとっ
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男A |
「何でケツの穴に
朱肉を塗るんだ!!」
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ぐぐっ
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男A |
「あっ!」
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印鑑登録を無理やり肛紋にされてしまった。
その頃町の銀行では。
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銀行員
女性 |
「貸金庫の指紋認証は
できなくなりました」
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男B |
「じゃあ
どうやって開けるんだよ」
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パチッ
銀行員の女性が指を鳴らすと、
プロレスラー並の体格をした女性たちが現れ
男Bを羽交い締めにすると
パンツを脱がした。
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銀行員
女性 |
「長老からのお達しで
これからは
『肛紋認証』を
使うことになりました」
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金庫から伸びるマウスを
ケツの穴にこすりつけた。
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男B |
「ああ!」
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ぴっ
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銀行員
女性 |
「肛紋が登録され開きました。
次からは自分で
肛紋認証してくださいね!」
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長老により
肛門の重要性が増したことは確かである。
しかし、それが何になるのか。
長老がどこに向かおうとしているのか。
それは誰にもわからないし、
わかりたくもない。 |