ぬるっぬるっぬるっ
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北小岩 |
「向こうから地質学者の
万取舐留(まんとるなめる)さんが
やってまいります」
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すぽっすぽっすぽっ
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小林 |
「あっちからは生物学者の
珍捕蝉入太(ちんぽぜみいれた)が
来るな」
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びゅっびゅっびゅっ
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北小岩 |
「火山学者の
先歩空発射
(さきっぽからはっしゃ)さんが
走ってまいります」
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じゅるっじゅるっじゅるっ
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小林 |
「哲学者の
刊戸好男(かんとすきお)が
後を追っとるな」
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北小岩 |
「我が町を代表する学者の方々が
雁首(かりくび)を
そろえるなんて、
いったい何の
会議なのでしょうか」
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小林 |
「雁という字は
カリと読むことは確かやが、
この場合はガンと
言ってくれんかな。
おぞましい光景を
想像してしまったわ」
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北小岩 |
「申し訳ございません」
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小林 |
「ともかく
地球にとっても
重要な会議が行なわれるに
違いない」
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北小岩 |
「壁に耳をつけて
拝聴いたしましょう」
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生物
学者・
珍捕蝉
入太 |
「あらゆる生物は
己の命がつきた後、
他の生物に食べられるなどして
生の循環に役立っています」
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哲学者
・
刊戸
好男 |
「哲学的に考察しても
人類だけが
その埒外というわけには
いかんでしょうな」
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火山
学者・
先歩空
発射 |
「他の生物に
ただ食われるというのも
爆発力がないな」
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生物
学者・
珍捕蝉
入太 |
「人類の体を
地球に見立てるというのは
どうでしょうか」
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地質
学者・
万取
舐留 |
「パンツを脱いで
うつぶせになれば、
ケツの穴周辺は
野生の大地そのものですな」
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火山
学者・
先歩空
発射 |
「そこにお湯を注げば、
まさに温泉じゃないか」
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哲学者
・
刊戸
好男 |
「名案だな。
生きとし生けるものが
癒やされる
楽園ができるな」
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火山
学者・
先歩空
発射 |
「お湯がたまったところで
屁をこけば、
ほどよく硫黄の臭いがして
さらに温泉情緒が深まる」
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生物
学者・
珍捕蝉
入太 |
「案ずるより
産むのはアソコといいますから、
さっそく試してみますか」
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火山
学者・
先歩空
発射 |
「俺が実験台になるわ」
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びゅっ
先歩空発射氏は全裸になり
机の上にうつ伏せになった。
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地質
学者・
万取
舐留 |
「ではお湯を注ぎますよ」
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じょぼじょぼ
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生物
学者・
珍捕蝉
入太 |
「今日はカナリアを
連れてきたので
お尻の山に置いてみましょう。
癒やされて
美しい声で鳴きますよ」
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火山
学者・
先歩空
発射 |
「それじゃあ屁をこいてみるわ」
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ぶぶぶぶぶぶっ
ぶほ〜〜〜
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哲学者
・
刊戸
好男 |
「くっ、くせえ!
若きウェルテルが
さらに悩んでしまう
臭さだ!!」
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生物
学者・
珍捕蝉
入太 |
「あっ!
カナリアが気絶してる!」
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哲学者
・
刊戸
好男 |
「やはり硫黄と屁は、
似て屁なるものだった!」
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先生の町を代表する学者たちが
集まってはみたものの、
やはり地球や生物に役立つメンツではなかった。 |