その弐拾八・・・見栄
小林「どうした、北小岩!」
弟子の北小岩くんが、
庭のししおどしの向こうでうずくまっている。
弟子「うわ〜ん、わんわん」。
小林「何があったんや、いい男が泣くんやない」。
弟子「彼女にフラれてしまったんです」。
小林「何でや。お前にぴったりの
気立てのやさしい子やないか」。
弟子「私が見栄をはったばっかりに・・・」。
小林「お前でも、見栄をはることがあるんか?」
弟子「あります。彼女が『私の他に
誰かとつきあったことある?』と聞くから、
つい見栄をはってありもしない性体験を
1時間もしゃべり続けてしまったのです」。
小林「どんなことを言ったんや」。
弟子「しゃべっているうちに興奮してきて、
12Pをしたこともあると豪語してしまいました」。
小林「それはなんでも言い過ぎや。
まあ、男なら見栄をはらねばならん時もある。
だがな、TPOはわきまえねばならんで」。
弟子「先生、どんな時なら見栄をはっていいのですか?」
小林「それでは教訓を聞かせたる。
耳の穴をかっぽじってよく聞いとけ。
一年前のことや。友だちが会社をつくったんや。
それでその会社で設立パーティが開かれた」。
弟子「どんなパーティですか」。
小林「怪しいパーティやない。
みんなで酒やつまみを持ち寄って語り合う、
アットホームなパーティや」。
弟子「それと見栄がどう関係あるのですか?」
小林「そう先を急ぐな。酒もほどよく回って来てな。
みんな陽気になりいい感じやった。
だがな、一人ハイペースで飲んでるヤツがおって
紙コップにおしっこをしたんや」。
弟子「アットホームとはいいきれませんね」。
小林「それはええ。それからな、ズボンとパンツを脱ぐと
コピー機に近づいていった」。
弟子「もしや」。
小林「そのもしやや。
そばにあったイスに立ち
イチモツをむんずとつかみあげると、
コピーに乗せてスイッチオン!」
弟子「その場に女性はいなかったのですか?」
小林「もちろんいた。嫁入り前の美しい娘さんが。
そしてなあ、そのチンタクを持って
こっちに来たんや。
その女性もキャッといいながら見ていたが、
男たちの視線はかなり真剣にチンタクに注がれた。
息を呑むほどでかかったんや」。
弟子「そんな状況ででかいというのは、
かなり大物ですね」。
小林「ところがやな、パーティがお開きになって
そっと聞いてみた。
ずいぶんいいものお持ちですなと。
そしたらその男はこういったんや!」
チンタク男「実はね、とっさにコピーを
141%に拡大したんだよ」。
弟子「なんと!」
小林「わかったか。
見栄というのはこういうふうにはるもんや」。
弟子「おみそれいたしました!」。
自分もチンタクをとる時には、141%より
さらに拡大率をアップしようと企てる小林先生だったが、
いったいそれが何になるのであろうか。
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