小林 |
「それにしても、バイオテクノロジーの進歩には
目を見張るものがあるな」 |
北小岩 |
「個人の遺伝的特徴に応じた オーダーメード医療なども
可能になりそうですね。
そういえば、先日読んだ新聞に出ていた、
遺伝子組み換えの初歩的な実験が
来春から中学や高校でできるようになりそうだ
との記事には驚きました」 |
小林 |
「そうやな。
21世紀はバイオテクノロジーの世紀 といわれているが、
いよいよ身近なところにまで
遺伝子の波は押し寄せているわな」 |
北小岩 |
「そうです。
遺伝子工学に関する特許も、
熾烈な競争になっています」 |
小林 |
「特許は早い者勝ちやからな。
俺たちもまあひとつ、考えてみるか」 |
北小岩 |
「そこです、先生。
日本はIT化の波に乗り遅れてしまいました。
もう、バイオテクノロジーの波に
乗り遅れるわけにはいきません。
そこで私も遺伝子工学に関連した特許を
取得しようと思い、いろいろ考案してまいりました」
|
小林 |
「ほんまか!どれ、見せてみい。
なになに・・・
『特許申請案その1・遺伝子組み換えによる
玉金エアバッグ』・・・」 |
北小岩 |
「はい。早漏の人の遺伝子を組み換えて、
その人を玉金にエアバッグが組み込まれた
タフな男にかえるのです。
早漏の人が女性とお楽しみの最中、
すぐにイッてしまいそうになったら
玉金が割れて中からエアバッグが飛び出します。
これでイク寸前に 女性とポコチンに一定の距離が保たれ、
早漏の危険が回避できます。
ポコが平静を取り戻したら、トライアゲインです」 |
小林 |
「なるほど!
女性の 『えっ?もう終わっちゃったの!信じられな〜い』
の一言は、男にとってはしんどいもんや。
これなら堂々とプライドが保てるっちゅうもんやな。
だが、玉金は二つしかないので2回しか使えん。
それが今後の課題やな。
次はなんや。
ほう『特許申請案その2・
遺伝子組み換えによる手のひら肛門』か。
だいたい想像がつくな。
遺伝子を組み換えて手のひらに肛門がくるようにし、
手のひらで屁をかますんやろ」 |
北小岩 |
「さすが先生です。にぎりっ屁をする時、
お尻から相手の鼻先までは距離があるため、
途中で屁が逃げてしまいます。
せっかく精魂込めてにぎりっ屁をしたのに、
『何だ、それほど臭くないじゃん』
といわれてしまうことがよくあります。
でも、手のひらに肛門があれば
ダイレクトなにぎりっ屁が楽しめ、
相手に痛恨の一打を浴びせることができるのです」 |
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小林 |
「ええやないか!」 |
次のメモには
『特許申請案その3・遺伝子組み換えによる陰毛孔雀』
と書かれている。
まさか、孔雀とでも
遺伝子組み換えしようというのであろうか。 |
小林 |
「そうや。北小岩のように地味な男は、
もっとセックスアピールせなあかん。
孔雀はメスよりもオスのほうがおしゃれや。
オスが美しい羽を開き、メスを口説くんや」 |
北小岩 |
「そうなんです。
そこからヒントを得ました。
遺伝子を組み換えて 陰毛の機能を極限まで高めるのです。
この人こそは!と思う女性を見かけたら、
孔雀の羽のようにぐわっと陰毛を開いてみせます。
そうすれば、その女性はあまりの美しさに
クラッとくるでしょう」 |
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小林 |
「男たるもの己の遺伝子を存続させていくためには、
積極性はかかせんからな」 |
最後の一枚には
『特許申請案その4・遺伝子組み換えによる乳モード』
と書いてあった。
これはどうやら、女性の乳首を使って
インターネットするものらしい。
遺伝子を組み換えて乳首をプッシュダイヤル化し、
そこを自分で何度もプッシュして文章をつくるのだ。
『21世紀は、iモードより気持ちEメールの乳モード』
などというどうしようもないキャッチフレーズまで
添えてある。 |
小林 |
「うむ。どれもこれも即実用可能はものばかりや!
新世紀の特許に値する。
でかしたぞ、北小岩!特許はスピードが命や。
これからすぐに、この珠玉の案を持って
特許庁に突撃や!」 |
北小岩 |
「はい、先生!」 |