小林 |
「ついに完成したそうや!」 |
北小岩 |
「これで人類最大の夢がかなうのですね!」
小林秀雄先生が尊敬する名士の一人に、
嗚陰博士(あいんはかせ)がいる。
ついに博士は、人類史上初めて
タイムマシンを発明したのだ。 |
小林 |
「タイムマシンをつくるのに重要なのが
ワームホールや。
ワームホールというのは、
強い重力場にできた時空のトンネルで、
そこがこの世界と他のもう一つの世界を
結んでいるんや。
博士は量子的に
巨大なワームホールをつくって安定させ、
光速近くで移動するマシンを
開発したというこっちゃ」 |
北小岩 |
「先生はそんな高度な物理学にも
造詣が深いのですか!」 |
小林 |
「いや、俺の頭で理解できるのは
アスホールまでや。
とにかく嗚陰博士のとこに行ってみよか」 |
小林先生と弟子の北小岩くんが
博士の研究所に到着すると、
博士はまさにタイムマシンに乗り込むところだった。 |
小林 |
「博士、マシン完成おめでとうございます!
ところで博士は、何時代を目指すのですか?」 |
博士 |
「おお、小林くんか。
いいところに来てくれた。
僕は絢爛豪華な元禄文化に
惚れ抜いているからな。
江戸時代を旅してくるわ。
僕がOKサインを出したら
そのレバーを手前に引いてくれ。
ふう〜、だんだん興奮してきたわ」 |
博士がサインを送る。
小林先生がレバーを引くと、
マシンが閃光に包まれた。
だが、この時ささやかな異変が起きた。
興奮しすぎた博士が、
思わず勃起してしまったのだ。 |
北小岩 |
「光が遠ざかっていきます。
あれっ?博士がまだいらっしゃいます!」 |
小林 |
「う〜む、やっぱりそうか。
博士は移動の一瞬前に股間を膨らませた。
そやからその部分だけ質量が変わってしまった。
ようく見てみい。
博士のアソコが空間になっているやろ。
つまり、博士のちんちんだけが
江戸時代にタイムトリップしてしまったんや」 |
|
北小岩 |
「なんと!」
|
・・・・・その頃、江戸城大奥では・・・・・・
「あれ、何かしら?」
「張り型のようですが・・・」
突如、空間に出現した博士のちんちん。
うら若き生娘が走りよってつかむと、絶叫した。
「おっ、大きくなりました!
この張り型、生きてます!!!」
大奥美女三千人といわれた男子禁制の艶場である。
実際のところでも、
1000人近いなまめかしい女がうごめいていた。
将軍から寵愛を受ける者などほんの一部であり、
生身の男を知らずに一生を終える女もあまたいた。
匂いたつような若い体と情欲を
もてあましたおなご衆のただ中に、
本物のマロが舞い降りてきたのだ。
それからは、
着衣の裾をたくし上げての奪い合いになった。 |
博士 |
「ああ。いい。
てっ、天にも昇るとはこのことだ。
小林くん、僕は今までに
こんなにすさまじい甘露を味わったことは
な、あっ、ああっ、あああぁ〜〜〜〜!」 |
稲妻のような快感が、
三百年の時空を超えて
博士の股間にとどろきわたる。
鶯の谷渡りなどという甘っちょろいものではないのだ。
博士のイチモツは、入れ代わり立ち代わり
秘所におさめられ、激しく出し入れされている。
2時間で69人。
だが、それはほんの序章にすぎない。
この快感は休むことなく一生続くのだ。
あまりの気持ちよさに博士は
口をだらしなく開けて失神。
それを見ていた小林先生は耐え切れなくなり、
大声で叫んだ。 |
小林 |
「博士!私のちんちんにも
タイムトリップさせてください!!」 |
かすかに気を取り戻した博士が、
息も絶え絶えにつぶやく。 |
博士 |
「こっ、小林くん。僕のマシンはまだ未完成だ。
あまりに危険すぎる」 |
小林 |
「かまいません!」 |
博士の忠告も聞かずに、
タイムマシンに乗り込む小林先生。 |
小林 |
「さあ、北小岩。そのレバーを引くんや!」 |
先生の気合に飲まれた北小岩くんが
レバーを引くと、マシンが再び閃光に包まれた。
先生は思いっきりスケベなことを考え、
その部分を屹立させようとした。
だが、緊張のために半起ちがせいぜいだった。
光が遠ざかり、その場に残った小林先生は
パンツの中をのぞき込んだ |
小林 |
「あっ!」 |
北小岩 |
「どうされました?」 |
小林 |
「ちっ、ちんちんが残っとる・・・!
だが・・・・」
|
小林先生は完全に起ちきれなかったため
質量が下部にかかり、
陰毛だけが江戸時代にタイムトリップしてしまったのだ。
先生の陰毛など汚らわしいゴミとして、
すぐに燃やされてしまうだろう。
陰毛を失った先生は、
ちんちんのまわりだけが
子供のように若返ってしまった。
自分のカメを助けることもできない、
まぬけな浦島太郎がそこにいた。 |