北小岩 |
「くっ、臭すぎるでございます!」 |
医者 |
「それは犬の鼻と同じ嗅力のあるつけ鼻だ。
犬の鼻は人間の100万倍の匂いを嗅げる。
その鼻で屁をダイレクトに吸ったのだから、
失神間違いないな。
はははははは」 |
二人はそのまま意識を失った。
気がつくと全裸にされ、
おしりの穴にしっぽを埋め込まれていた。
頭にはとがった耳がつけられている。
その上首輪まで。 |
小林 |
「なぜ人間ドックなのに、
こんな犬のようなカッコをさせるんや!」 |
医者 |
「何を勘違いしている。
ここは人間ドックなんかじゃないぞ。
聞いておどろくなよ、
ここは世界にひとつしかない
『人間ドッグ』なのだ!」 |
小林 |
「なんと!
それじゃあ俺たちは、
犬にされてしまうんか?」 |
医者 |
「まあ、そんなところだ。
じゃあまた後でな」 |
そういうと医者はどこかに行ってしまった。
何とかしなければと思い、
引っ張ったり床にこすりつけたりしているうちに
鎖が外れた。
裏口を目指しダッシュを駆けると、
紺色の帽子を被って
警棒をくわえた狂暴そうなシェパードが
前方に踊り出た。 |
小林 |
「あれは何や!」 |
北小岩 |
「あれこそは
『犬のおまわりさん』ではありませんか!」 |
|
小林 |
「そんなヤツがほんとにおったんか!
やばい、こっちくるで!
かっ、噛まれる!!」 |
シェパードが先生に飛びかかろうとした瞬間、
後ろから間抜けな歌声が聴こえた。
♪〜いぬの おまわりさん
オナってしまって
アンアン アアン アンアン アアン
音もなく現れた医者の歌を聴くと、
シェパードはバツの悪そうな顔をして
あっちへ行ってしまった。 |
医者 |
「危ないところでしたね。
あの犬が一人でいるとき
何をしているのか私はよ〜く知っています。
でも、あなたたちのいうことは聞きませんよ。
それがわかったら、
金輪際逃げようなどと思わないことですね」 |
二人は観念した。 |
医者 |
「それではまず四股を百回踏むこと。
それがすんだら、
片足をあげたままの姿勢で1分間。
それを10セット!」 |
何でそんなことをしなければならないのかと思ったが、
犬のおまわりさんを放たれると大変なので
素直にしたがった。
あまりの辛さに卒倒しそうになったが、
時間をかけて何とかやりとげた。 |
医者 |
「ではトイレに行ってください」 |
ドアを開けるとそこに便器はなく、
電信柱が二本立っていた。 |
医者 |
「片足を大きくあげてオシッコをしなさい」 |
ドアの向こうでは
犬のおまわりさんがこちらを睨んでいる。 |
小林 |
「仕方ないな」 |
二人は片足を大きく上げて
電信柱にオシッコをかけた。
だが四股を千回も踏まされていたので足がしびれ、
オシッコをしながら倒れてしまった。
カラダはオシッコびたしだ。
|
北小岩 |
「せっ、先生!」 |
小林 |
「たえるんや、北小岩!」 |
なんとかオシッコをし終えると、
ミニスカートの色っぽい看護婦さんが二人を呼んだ。 |
看護婦 |
「次はちんちんの時間で〜す!
こちらに来てください〜い!」 |
小林 |
「聞いたか、北小岩。これはアメとムチやな」 |
二人は気持ちのいいことをしてもらえると思い、
ケツの穴に装着されたしっぽを
千切れんばかりに振りながら
隣の部屋に入っていった。
二人とも前がふくらみかけている。 |
看護婦 |
「あんたたち、バカじゃないの!」 |
竹の棒でしこたま前を打たれた。
ちんちんというのは
いい気持ちのすることではなく、
ふるちんのまま両手を前にして、
爪先立ちでぴょんぴょんさせられることだったのだ。 |
医者 |
「あなた方はよく人間ドッグに耐えました。
見事な精神力です。
では最後の試練にいきます」 |
二人は引き綱につながれると外に出された。 |
医者 |
「人前でフンができなければ立派な犬とはいえません。
人目を気にせずここでフンをひりだせたら
人間ドッグ終了です」 |
もう従うしかない。
幸運なことに道には誰もいない。
二人はしゃがみこんで踏ん張った。
力むとしっぽがお尻から飛び出し、
フンがこんにちはをした。
その時医者が大声を出した。 |
医者 |
「火事だ!誰か助けてくれ〜〜〜!」 |