いつもと違う場所で、これを書いています。
仙台の親戚の家です。
布団を敷いてもらった部屋で深夜にひとり。
この家の、叔父さん夫婦にぼくは、
ちいさいころからとても可愛がってもらいました。
仲のいい夫婦です。
なのに、「昔からずっと仲がいいよね」とぼくが言えば、
「そんなことねぇ、いろいろあったんだからぁ」
「けんかばっかりだよぉ」
「布巾のたたみかたひとつで腹が立つ」
きまって口をそろえ、夫婦でかぶりをふります。
きょうはその叔父さん夫婦の子どもふたりが、
それぞれの子どもたちを連れてきました。
つまり、孫集合。
孫の中に生後数ヶ月の赤ちゃんがひとり。
その赤ちゃんの、デーンという感じが、もう、
たいへんすばらしかったのです。
なんでしょう、あれは‥‥
かわいいということはもちろんとして、
圧倒的な「かすがい力(りょく)」とでも言いますか、
バチーーンとみんなをいやおうなく束ねる存在感。
でもそれは当然、自由を奪うムードなんかではなく。
あの場で感じたあれは‥‥
互いを愉快に思いやるあの雰囲気‥‥
たのしくやっていくべ、という総体の明るさ‥‥
あれらはやっぱり、
「友情みたいな感じ」がいちばん近いのかもしれません。
火事でおうちが焼けちゃったり、
仕事がいろいろと変わったり、
その親戚家族の山や谷はほかにも知っていますが、
つくりあげられたこの幹の太さ、これはすごいなぁ‥‥。
‥‥と思っていたところで、
(くりくり坊主の母)さんの投稿を読みました。
手と手をはなさないよう階段をのぼっていく人たちが、
たくさんたくさん、いるのですね‥‥。
東北の、敷いてもらった布団の中で、
しずかに励まされた気持ちになりました。 |