二十四節気、雑節、ともに基準となるのは太陽の運行ですから、
季節との食い違いはありません。
立春が来れば、その日を境にあたたかくなっていく。
立秋が来れば、その日を境にすずしくなっていく。
このような、月と太陽の運行を基準にした暦のことを、
学問上で「太陰太陽暦」と言います。
これが、明治五年までの日本で使われてきた暦。
そう、このページで「旧暦」と言っているのは、
その「太陰太陽暦」を指しているんです。
江戸時代の暦は、月を基準にした日付(太陰暦)を、
閏月を加えることで季節とのずれを調整し、
太陽を基準にした二十四節気や雑節(太陽暦)を加味し
季節を明確にした暦なんです。
つまり、太陰暦と太陽暦を併用していたことになります。
──さて、ここまで、基礎知識編はおしまい。
ちょっとかけあしで解説しましたので、
「うーん、まだちょっとよくわからないな?」
というかたも、いらっしゃるかもしれませんね。
そう、旧暦のことって、
とうてい、数回ではお伝えしきれないような、
膨大な話なのです。
次回から、近松先生とともに、
よりくわしく(もちろん、たのしく)かつ簡潔に、
掘り下げて行きますので、
どうぞおたのしみに!