その2 週に何回、おうちゴハン?

おうちでごはんを食べる
回数についてお聞きします。
朝・昼・晩と、1週間に何回くらい、
おうちでごはんを食べますか?
あっ、こまかいようですけど
「おうちで作って会社や学校へ
 持っていったお昼の弁当」や、
「おうちで食べる
 できあいのお惣菜・お弁当」の
ごはんも1回に数えてください。



1位 20回 1805人
2位 14回 1583人
3位 21回 1493人
4位 15回 1467人
5位 18回 1343人
6位 10回 1301人
7位 16回 993人
8位 2回 954人
9位 12回 890人
10位 19回 846人

これ、ビックリしたんですけど。
1日3回で21回あるとして、
全部で21回でしょう?
うん。
21回あるとして、いちばん多いのが、
20回という人!
えぇっ!
他の質問に比べたら
ばらけてる方だと思うんですけど、
20回、14回が多いってことは、
1日2、3回は食事をつくっている人が
割合としては多い。
お母さんが専業主婦だったりすると
確かに朝昼晩、つくりますもんね。
そっかー。
あと、OLさんとかは
ちゃんとお弁当持ってくんですよ、きっと。
そうすると、朝ご飯、家で食べて、
昼ご飯はお弁当持ってって、
夜ご飯は家に帰って食べるっていうのは
基本的なことなんだね。
で、週に1回、外食するっていう人は
20回なんでしょうね。
22回っていう人もいますよ。
(14位、414人が22回と答えています)
たくさん食べるんでしょうね、きっと。
でも案外、2回しか食べないという人も
10位以内に入ってるんですよ。
だからばらけてる答えではあるけれども。
みんなは?
朝ご飯は基本、家ですよね、私は。
だから7回ですね。
あと、週末を足しても11回くらいです。
僕もお弁当持ってきてるから
朝昼×平日で10回、
あと週末の朝夜は基本的に家で食べますから、
14回ですね。そもそも21回食べないね。
うーん。だめ、あたし、
4、5回ですよ、多分。
土日の朝と昼が混ざったやつを
家で食べるのと‥‥、
混ざったやつ(笑)。
(笑)ブランチですね。
ブランチってやつを。
あとは夜、家で帰ってから
食べることが2、3回ぐらい。
飯島さんはどれぐらいなんですか?
あ、そうだ、仕事以外で。
朝と、土日は結構、夜は作るので9回。
それで昼はここで板井さん(アシスタント)と
一緒に作って食べたり。
それが週に3回ぐらいだから、12、3回ですね。
飯島さん、今回の書籍のレシピがそうですけど、
撮影までに研究して、
さらに文字にするときにまた研究したりして、
その度に作ってるってことですよね?
そうです、確認、確認。
それがずっと続くことありませんか?
あります、あります。
同じものをちょっと変えてやってみるようなこと。
そうそう、ふつうのごはんをおいしくするために。
で、しかもそれを同時にやったりしないと
分からなくなっちゃうじゃないですか。
たとえばグラタンだったら、
「こうしようかな」というアイデアが
2コあったとしたら、
同時進行で、半分ずつぐらいの分量を作るんです。
で、食べ比べてみて。
こっちがいいな、なんて。
そうやって生まれるんですね、飯島レシピは。
私もこの連載でふつうのおいしいごはんを、改めて
見直しながら料理できてよかったです。
今回、単行本化にあたって
「ほぼ日」の有志で、
じっさいに作ってみて確認する
「料理校正」をしたんです。
ゆーないとさんが作ったおはぎも、
このレシピになるまでに
お砂糖を3種類ぐらい使って比べて、
選び抜いたんですよね?
そうですねー。
ほどよい甘さでよかったですよ。
分量とかもね。少な過ぎず、多すぎず。
今回、プリンが載っているんですが、
牛乳をどう使うといいのか、
つまり、冷蔵庫から出したのを温めて
40度にするのがいいのか、
沸騰直前まで持っていってから
冷ました方がいいのか、
それとも牛乳の味を濃くするために
うんと煮詰めちゃって
量が減ったのを冷まして使うのか、
かなり実験しているんですよね。
そうです。
結局すごくシンプルな方法に
なってるんですが、そこに至るまでには。
ゆで卵もそうですもんね。
さっきおっしゃってた、ね。
そう。ゆで卵。
殻をするっと剥けやすくするのは
どうしたらいいかと
飯島さん、ずっと考えていらっしゃって、
最初、水から茹でて冷水にとります、
だったんですけど、
いきなり熱湯に入れます、
っていう方式を本では採用してます。
うん。
これは今のところ、飯島さんの実験によると
かなりの確率できれいに剥けると。
そうなんですよ。
ただし、これは卵の鮮度やら
卵の状態によっても左右されるらしいので、
100%できるとは限らないんですが、
うまくいくことが多くなりました。
僕もやってみました。
すごい。
で、まあ、話がずれましたが、
(笑)はい、みんなおうちのゴハンが
好きなんだっていう話でしたね。
みなさん、どうなんでしょう、
たとえば、肉じゃがを作りますよね、
それをもっと美味しくしようっていうふうに
考えてる人がどれぐらいいるのかな。
「うちの味はこういうものだ」って
なっているのかな。
いや、絶対にもっと美味しいはずだと
思いつつ、同じものを作ってるんじゃないでしょうか。
つい「いつもの」を。
そんなにみんな、自分のやり方に
自信があるわけじゃないと思うんですよ。
何となく教わった通りに作ってて、
別に不満てほどじゃないけど、
もしかしてもっと美味しいやり方あるのかな、
と思いつつ‥‥みたいな。
そうですね。
自分が食べるだけだったらいいけど、
誰かにも食べさせてあげたいとか思ったときに、
この自分の味でいいのかみたいなのが分かんない。
あと、みんな、自分の味って
どこで覚えたんですか?
わたし、教わったことがなくて。
あ、ないですよ!
ないですねー。
肉じゃがだったら多分こういう味だから、
これ、これ、これだろうと思って
適当に作ってるのが
今までずっと続いてるんですよ。
そうです、結構適当です。
それがお酒なのかみりんなのか
砂糖なのかみたいなとこって
じつはあんまり分かってないです。
ぶっちゃけ、そうですよね。
そうですね。
だから飯島さんのレシピが
自分のものになるのは
すごく嬉しくて。
単行本にエッセイを寄せてくださった
よしもとばななさんがね、
日記に、飯島さんのご飯を食べた感想を
書いてくださってるんですよ。
(よしもとばななさんの公式サイトの日記、
 12月18日の回
ちょっとこれは、ぜひ、
読んでいただきたいのですが、
飯島さんは、「それぞれの家の家庭料理で
二十回に一回くらいたまたまこうなるという
ベストの味をコンスタントに再現している」と。
そして、「食べた人全員が、自分の家の味を
ほんのりと思い出すという
ダブルの魔法がかかっている」とも
おっしゃってくださっているんです。
こういう加減って、
飯島さんが追究してきた
分量やタイミングや素材の扱い方や
火加減やみたいなことに
裏打ちされてるんだろうなあ。
この通りにつくると
絶対できるというふうになっているんです。
細かく書いてありますもんね。
料理って自己流が入っても
全然構わないんですけど、
「ほぼ日」で1人1品担当して、
実際に作ってみる校正をやったところ、
みんな、感動してました。

(明日につづきます!)


座談会トップへ

2009-02-18-WED