「指を出すタイプの手袋です。
　わたしの周りでは、
　"日本昔ばなし"って呼ばれています。
　むかし"まんが日本昔ばなし"という番組があって
　そのオープニングに龍が出てくるんですね。
　それに似ているから（笑）。

　お母さんがこれをはめて
　子どもといっしょに散歩に行くと、
　すごくモテると思います」

「これも、りゅうの手袋と同じ、
　指を出すタイプです。
　りゅうの手袋にくらべると、
　こっちは真面目な、おとなバージョンですね。
　ちょっと、まつぼっくりみたいでしょう？」

「伝統柄のようなミトンですが、
　横にして、よーくみると
　チョウチョの模様になっているんです。
　だまし絵みたいですよね。

　伝統柄をよく使うんですが、
　それに飽きるとこうやって
　それっぽいのを自分で考えたくなるんです」

「残り糸プロジェクトでつくったミトンです。
　半端に残ってしまった毛糸を集めて編みました。
　これだけ色をつかうと、
　編んでいてすごくたのしかったです。
　突拍子のない黄色を入れてみたら、
　かわいいアクセントになりました」

「こういう赤が好きなんです。
　いわゆる、大人っぽい深い赤ではなくて、
　ちょっと褪せた感じの、
　すこしオレンジに近い赤色。
　４０歳前後のかたは、
　この色合いに懐かしさを感じることも
　あるようですね」

「ここから３つは、
　フェアアイル柄のミトンが続きます。
　
　これは色づかいが、
　ちょっと優等生っぽいっていうんでしょうか。
　真面目なミトンですね」
　
※フェアアイル柄とは、
　スコットランド、シェトランド諸島のひとつ
　フェア島伝承の幾何学模様を編み込んだ多色の柄のこと。

「あかるい紫が印象的な、
　フェアアイル柄のミトンです。

　さっきの手袋にくらべると、
　やんちゃな感じですね。
　宿題とか、すぐ忘れそう（笑）」

「これはですね、
　尾瀬に行った直後につくったので、
　だいぶ尾瀬風味になったミトンです。
　アザミがいっぱい咲いてるときで、
　すごくきれいだったんですよ。
　‥‥なんだかそういうふうに言うと、
　メルヘンな感じなんですけどね（笑）」

「サンタクロースなんです。
　１２月の展示ということで、つくりました。

　アラン編みという、
　フィッシャーマンズセーターでよく知られた
　編み方があるんですね。
　そのテクニックをつかって、
　あえて、へんてこなことをやりたかった。
　もしかしたら、人の形にできるかな？
　と思ってやってみたら、
　案外あっさりできちゃって。
　表情とか、すごく気に入っています。

　隠し絵みたいで気づかれないと残念なので、
　この展示だけ
　"サンタクロース"と説明を書いておきました」