糸井 |
たとえば、今、誰でもが知ってるような人で、
零士さんから見て「かなわねぇなぁ」って人、だれですか? |
零士 |
福山雅治さんでしたっけ?
あの人が、なにげに「ああ……」みたいな感じの
雰囲気で言ったようなことを
俺、できないんですよ(笑)。
俺は、もう「オオー! ウワーッ!」ってやりますから。
あの人は、「ああ、まあな……」って感じで、
スッとこう……雰囲気があって、
で、ボローンなんてギター弾いちゃいそうな、
ああいうのには、かーなわないですよね。
あんな人がホストになったらねぇ。 |
糸井 |
なるほど……、及川光博さんはどうですか?
ミッチー。
あの人は表現してますよね。
方向はちがいますけど。 |
零士 |
あー、はいはい。
うーん……あれくらいのことは、
僕たちホストも、もう、できちゃうわけですよ。
今、ミスターレディとか、
ホモセクシャル的なものとか、
ちょっと女性的なものって、
ひとつのジャンルになってるじゃないですか。
で、そういうジャンルがすこし開放されて、
今は別に、それが、とんがった、突起したものには、
見えなくなっちゃってますから、
安心が入っちゃって、トーンダウンしてるんですよね。
あんまりメディアに注目されないじゃないですか、今。 |
糸井 |
あ! そういうので思い出すとさ、
山崎まさよし、どうですか? |
零士 |
いいんですよ。 |
糸井 |
あれ、かなわないですよねぇ。
あれ、すごいですよねぇ。 |
零士 |
かなわないですよ〜。 |
糸井 |
男の俺から見てても、
テレビで山崎まさよしの声が聞こえると、
パッと画面見るもん。 |
零士 |
ついパッと見ますよね。 |
糸井 |
見る。 |
零士 |
あの人が、カレーかシチューのCMで
ギターぼろ〜んってやってると、
「なんか今日カレー食いたいなぁ」って
思っちゃうんですよね。
ぜんぜん関係ないのに(笑)。 |
糸井 |
ねぇー。
なんにもフリもつけてないのに。 |
零士 |
ちょっとそのままの格好で
家から来たんじゃないか、っていう感じで。 |
糸井 |
でも、いずれは、
あのジャンルのホストが生まれてきますよね? |
零士 |
生まれてくると思うんですよ。
福山雅治系とか。
ただし、今現在、ホストでどんなタイプがいいかと
僕が考えると……いちばんわかりやすいのは、
ジャニーズ系で、滝沢くんみたいな感じがウケますね。
ウケるというか、誰もが「いい!」と言うと思うんですよ。
ただ、強さを兼ね備えてるとなると……。 |
糸井 |
ナンバーワンになるか、ならないか、というと
ちがってくるんだ? |
零士 |
ナンバーワンというか、
今夜から即戦力になるのは、
スマップでいえば……みなさんキャラがいいですけど、
やっぱり香取慎吾くんですよ。 |
糸井 |
……それ、もうちょっと説明してもらえますか? |
零士 |
だから、たとえば、
さっき話になったミッチー的な要素も
なんとなくあるし。 |
糸井 |
あるある。お祭り騒ぎできます。 |
零士 |
あと、多少甘えて母性本能くすぐる部分もありますし、
「もう〜、この子ったら!」って感じで
ちょっとおイタもしちゃったりできちゃうし、
それでいて、わりとキレるところはキレるって感じで、
プツンですよ、
「じょーだんじゃねぇーよ!」って
男としてケツまくれるっていう部分もあるし。
さらに、自分が我慢しなきゃいけない、
先輩を立てなきゃいけないっていうこともできるし。
で、トータル的に“苦の部分”を表に出さないでしょ。 |
糸井 |
はぁ〜〜、確かにそうだ! |
零士 |
そうなんですよ。
ほかの4人も、それは素晴らしいですけど、
即戦力のホストってことでのイメージで言うと、
たとえばですけど、中居さんにしたら、
「なーんか時々ちょっと
ピリピリしてんじゃないかな」とかね。 |
糸井 |
神経質そうに見えたらダメなんですね? |
零士 |
ええ。
あと、草剪さんは、イメージ的に
なんとなくほのぼのしすぎてるから
ホストだと、いい人で終わっちゃうのかな、とか、
吾郎さんにしてみたら、
ちょっとすいません、あくまでイメージなんですが
なんかマニアックな部分があるのかな……とか、
木村さんだと、なんか、ちょっと
理屈っぽいかもしれないな……とかね。 |
糸井 |
あー、すごいよーく見てますねぇ……。 |
零士 |
で、それはそれでいいんですけど、
ジャンルがせまくなっちゃうんですよ。一瞬。
まちがっちゃいないんですけど、
なんとなくピントがボケるんですよ。相手の女性はですよ。
「そこ、ストレートに言っちゃったほうが
いいんじゃないの」ってとこを、ひねりますからね。 |
糸井 |
あれ、オトナの感覚ですよね。 |
零士 |
だから、オトナの感覚をつまみに、
景色のいいオープンカフェで、
バーボンかなんか飲みながら……、
っていうんだったらいいんですけど、
それは本人だけの価値観ですからね。 |
糸井 |
競争がないときには、
すごく役に立つけどねぇ……。 |
零士 |
競争してる場合はもう、
そんなことしてちゃ、
第4コーナーに馬いないですよ(笑)。 |
糸井 |
そんな、ゆっくりしてる場合じゃない(笑)。 |
零士 |
パドックでパカパカ回ってる場合じゃないですよ(笑)。
もう第4コーナーなんですよ! |
糸井 |
なるほどね(笑)。
はぁ〜〜、そんなことしてたら
時間かかるよねぇ、たしかに。 |
零士 |
それでいきなり焦っちゃって、
まあ、飛び抜けたルックスがある人ならいいですけど、
そうじゃない人間は、いきなり第4コーナーで
ガーッ!っていったら、もう骨折で
そのままもう安楽死ですよ。 |
糸井 |
だったら街のお兄ちゃんたちは、
木村くんのマネをしちゃダメだね? |
零士 |
ぜったいダメですよ、それは!
(つづく) |