その11 お客さんとの目線
  多分ね、一生懸命やりますよ。
あ、いや、そういう悪い意味じゃなくて。
 
  (笑)。  
  あ、いやいやいや。
誤解しちゃダメ。
なんて言えばいいのかなぁ。
えっと、終わったあとに出る結果として、
俺はきっと一生懸命やってると思うんだよ。
 
  その言いかた、いいなぁ〜。
明らかに自分の中に
ふたりのマーフィー岡田がいますよね。
 
うん、たしかに。
  いっぱいおもしろい人がいるんだけど、
そういう人って根本的に矢沢永吉なんです。
プレイヤーの矢沢と、プロデューサーの矢沢と、
いつでもふたりいるんです。
ある種、すごいなぁっと思われている人は
だいたいその矢沢パターンを持ってますね。
 
  うーん、そうですか(笑)。  
  そうなんですよ。  
  実感ないなぁ(笑)。
えっと、ロフトさんの都合として、
何時くらいに始まるのがいいんですか?
 
そうですねぇ‥‥
では、3時くらいからでどうでしょう?
  いいですね、そのくらいの時間大好きです。
そのかわり、ちょっと押すくらい
長くやりましょうか。
 
  ほら、いまのも、ね。
ふたりいたでしょ?
 
  (笑)。  
  そのくらいの時間が好きと言いながらも
長くやろうとしている。
へんな働き者ですよ。
 
(笑)。
じゃあ、3時でお願いいたしますね。
当日はちょっとした
ステージ的なものを用意しようかと
思ってるんですよ。
  ステージ?  
お客さんが何層にもなるので。
  いや、できればないほうがいい。
 
平場、ですか?
  そう。
お客さんよりも上から見下ろす
っていう感じはちょっといただけないです。
それが実演販売の
いちばんの特徴なもんですからね。
見えなきゃ見えないで
次のときに見ていただきましょうよ。
 
  これ、ここまで言い切るまでには
相当何か仕組みがあるんだろうね。
 
  いや、そうじゃない。
売りたいからですよ。
お客さんとは、同じ目線に立つんじゃなくて
ちょっと低いぐらいのほうがいいんです。
上から目線はもってのほかですし、
まっすぐだと対等。
下すぎるとへりくだることになります。
だから、自分たちはだいたい同じ気分、
お客さんからみればちょっと下くらいが
ものを売りやすいんですよ。
 
  へぇー。  
わかりました。
じゃあステージはなしにします
  お願いしますね。  
あ、でも何か現場でやりにくいことが
ありましたら言ってくださいね。
  わかりました。  
  ここまでいろいろな話をうかがいましたが
やっぱり、現場で活躍している人の話って
聞いてておもしろいですね。
 
  そう言っていただけると光栄です。
ものを売るっておもしろいんですよ。
 
  いやぁ、おもしろい話を
ありがとうございました。
 
  いえいえ、こちらこそ。  
じゃあ、3時にお願いしますね。
(続きます)
2008-12-25-THU

前へ
最新のページ
次へ