
- わたしの父方、母方どちらの祖父母も
太平洋戦争を経験しています。
しかし、誰からも直接戦争の話は聞いていません。 - 父方の祖母は東京の下町で暮らし、
東京大空襲のその日もそこにいました。
当時おそらく20代半ば。
生前、わたしの父に
「風上へ逃げろ」と言われて生きのびたとだけは、
話していたようです。 - 母方の祖父は軍の偉い人の運転手だった、とだけ。
何を見て、何を聞いてきたのか、
誰にも話さなかったそう。
誰にも話せなかったのが正しいのかと。 - 母方は当時それなりに裕福だったようで、
母は終戦後の昭和21年生まれですが、
疎開先だった秋田で生まれ、東京へ戻りました。 - わたしは『火垂るの墓』を観るたび、
最後の方で晴太さんの居た横穴の近くに
「このあたりは変わらないわねー」と現れる一家を、
なんとも複雑な思いで見てしまいます。
この感情はなんなのか、言葉にするのが難しいです。 - アメリカへ移住した日本人の話で
『アリージャンス~忠誠~』というミュージカルが
あります。
日本に原爆が落とされたという場面のすぐあと、
victoryと書かれたセットの前で歌い踊る場面を
どういう顔で観たらいいんだろう‥‥
と思ったときの感情に似ていますが、
やはり言葉にはできません。 - (匿名希望)
2025-11-13-THU

