今年『ナイン』は大当たりする! 去年は知らなかったくせに、応援します。 |
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ いよいよ公演は12日まで! 熱いメールがとどいてます! ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 第三一回 『大人になると。』 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 映画館が大好きだったグイド少年が、 スクリーンの前に登場するところから始まる 『ナイン THE MUSICAL』のオープニング── そして最後の曲『Getting Tall〜Reprise』は、 映画監督グイドのシンボルである帽子を、 9歳のグイドが40歳のグイドに手渡す場面に流れます。 演出家デヴィッド・ルヴォーが リトル・グイドを演じる子役たちに話しました。 「大切なのは、グイドだけを見てること。 そしてグイドの名前を呼ぶ。 1回では気づかせられないから、 2回目はもっと大きな声で呼ぶ。 うまく説得できれば、彼を死なせずにすむ。 はっきり教えてあげないと、 グイドは死んでしまうんだ。 だから自分も強くなってがんばる。 考えるのは自分のことじゃない、 グイドのことだけを考えて。 そうすれば、きっと正しく伝わるから」 小さな俳優にも大人の俳優と同じように接し、 演出するデヴィッド。 もしかしたら演出家がよく言いたくなりそうな、 「役に集中して」なんて、 あいまいな言葉は選びません。 具体的な場面の話だから、 演出家の言葉はとても具体的です。 それを受けるリトル・グイド役の樋口くんも向笠くんも、 打てばひびく、素直に表現する力をもった俳優です。 デヴィッドの言葉がふたりの若い俳優のなかで、 どんなふうに生きてるかは、 「第二一回 ナインの主役は。」の回をどうぞ。 あの年齢でデヴィッド・ルヴォーの演出を受けたら、 このあと彼らと仕事する演出家は大変です。 それに共演する女優さんも。 彼らはすでに、さまざまな女性を知ってるし。 9歳のグイドが40歳のグイドに語る歌、 『Getting Tall』のあとからは、 デヴィッド・ルヴォーならではの演出世界です。 デヴィッドが創り出した「愛」の世界が、 完結していきます。 リトル・グイドに舞台上のすべての権利を与え、 ぼくたちに魔法を見せてくれます、 別世界へつながる二重螺旋の階段を使って。 リトル・グイドは舞台上に、 ルイザをのぞくすべての女性たちを登場させます。 40歳のグイド・コンティーニにとっては、 過去に出会った女性たち、 9歳のグイド少年にとっては、 これから出会う女性たち。 ひとりずつリトル・グイドに小さく挨拶します。 『ナイン』を彩る15個の宝石が、 それぞれきらり、きらりと輝きながら‥‥ このとき、女性たちとグイドの物語が、 次々とリセットされていくように ぼくには見えます。幸福なリセット! 「サン・セバスチャンの鐘」のとき、 教会の儀式で祝福を与えてもらえなかった スパのマドンナに膝まずくと── 拒絶された思いを残して 天国に行ってしまったママに会うと── 15人の女性たちとの過去を、 幸せな記憶に変える魔法のそのあとで、 15色の輝きすべてを備えた女性、 妻ルイザとの関係が最後の最後に残ります。 そして‥‥ さて、2005年の『ナイン THE MUSICAL』は、 いよいよ最終ラウンド、残り6ステージです。 (つづきます!) |
2005-06-09-THU
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