ほぼ日 |
非常にやりづらいとは思いますが、
お願いします(マイクを向ける)。
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堀越 |
ちょっと心の準備が(笑)。
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ほぼ日 |
そうですよね、すみません(笑)。
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堀越 |
とりあえず立ちますね(立つ)。
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ほぼ日 |
はい、いつものスタイルで。
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堀越 |
‥‥マイク、近くないですか?
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ほぼ日 |
大丈夫です。
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堀越 |
歌舞伎座くらいをイメージして‥‥。
とくに前ぶれなくやっていいですか?
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ほぼ日 |
はい‥‥。
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堀越 |
じゃあ‥‥‥‥
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ほぼ日 |
ぅうわああああーーーー!
(大拍手)
すっごおーーい!!
(大拍手)
これ、これですよ!!
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堀越 |
あとは、どうしましょう?
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ほぼ日 |
もうずっと録音していますので、
解説を加えていただきながら、
いろいろなバリエーションを
堀越さんのタイミングで言っていただければ。
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堀越 |
わかりました。
まずは「中村屋」でパターンがあるといいですね。
じゃあ、世話物とかで、
ちょっと短く掛けるようなとき。
セリフとセリフのあいだで‥‥
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ちょっとしんみりした場面‥‥
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あとはそうですね、花道の出で、
ちょっと派手に掛けたいとき‥‥
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ほんとうに絞って掛けるときは‥‥
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あと、ちょっと高めに掛けるとき。
高めにっていうのは、
女形の芝居だったりとか踊りとかで
ちょっと調子が上がっていくようなときですね‥‥
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逆に踊りでしっとり決まるようなときだと‥‥
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とまあ、中村屋さんはこんなところですか。
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ほぼ日 |
じゃあ、今度は屋号を変えて。
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堀越 |
別の屋号ですね。
何がよろしいでしょう?
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ほぼ日 |
いや、もう思いついたもので。
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堀越 |
じゃあ、「音羽屋」いってみましょうか。
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ほぼ日 |
「音羽屋」。
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堀越 |
尾上菊五郎、菊之助さんの屋号です。
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ほぼ日 |
お願いします。
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堀越 |
では‥‥
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ほぼ日 |
おおーー!
(拍手)
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堀越 |
今のは、どっちかっていうと強く、
見得のときとかに掛ける感じです。
で、花道を音羽屋さんが
出てくるときだったらちょっと張って‥‥
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セリフとセリフのあいだだったら‥‥
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あと、そうですね、
登場人物が腹を斬って死ぬような場面なら‥‥
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ちょっとしんみりだったら‥‥
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こんな感じですかね。
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ほぼ日 |
いやぁ、すごーーい。
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堀越 |
成田屋さんの荒事とかだと、
もうちょっときっぱりしてきますね。
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ほぼ日 |
「荒事(あらごと)」というのは?
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堀越 |
まあ、文字どおり荒々しいお芝居です。
勇猛な勇者や鬼が出てくるような。
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ほぼ日 |
なるほど。
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堀越 |
『弁慶』だと‥‥
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という感じで、
今のは弁慶の出のところですね。
登場の場面。
団十郎さんの見得の場面とかですと‥‥
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ほぼ日 |
‥‥すばらしい。
じゃあ今度は、
屋号でないものを何かひとつ。
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堀越 |
ああー、そうですね。
では、「まってました」とかどうでしょう。
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ほぼ日 |
いいですね、お願いします。
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堀越 |
これにも何パターンかありますけど、
だいたいいちばんいい感じだと‥‥
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ほぼ日 |
‥‥かっこいい。
しびれますね。
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堀越 |
もうちょっと間がある場合は‥‥
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屋号以外ですとあとは‥‥。
「ご両人」とかいきましょうか。
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ほぼ日 |
はい、「ご両人」、
ぜひお願いします。
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堀越 |
これはなかなか難しいんですけど‥‥
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ほぼ日 |
あ、わりと強く。
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堀越 |
場面によりますけどね。
今のは『吉野山』っていう踊りがあって、
そこで雌雛、雄雛つって、
こうピッて決まるところがあるんですけど、
そこなんかは今くらいのほうが引き立つ。
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ほぼ日 |
へええ〜。
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堀越 |
指と指をからめてるくらいの、
ちょっといい感じの場面だと‥‥
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ほぼ日 |
はあ〜。
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堀越 |
「ご両人」は意外ときっぱり決めてあげないと、
だらんとしちゃうんですよ。
屋号に比べるとフレーズが長いんで。
「ん」で終る言葉だから伸びないし。
ぴしっと決めないと、
「ごりょお〜に〜〜ん」ってなっちゃう。
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ほぼ日 |
ああ〜(笑)。
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堀越 |
あとは、掛け声の種類としては、
「紀尾井町」とか「神谷町」っていう。
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ほぼ日 |
あ、はい、町の名前。
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堀越 |
紀尾井町からいきましょう。
四代目・尾上松緑さんだったら‥‥
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ほぼ日 |
いいですねえ。
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堀越 |
じゃあ「神谷町」。
七代目・中村芝翫(しかん)さんの場合は‥‥
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ほぼ日 |
ああ‥‥。
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堀越 |
神谷町さん、芝翫さんは女形さんなので、
今のように強く掛ける場合もあれば、
もうちょっと弱く掛けることもあります。
それは踊りの時とか、こんな感じで‥‥
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ほぼ日 |
なるほど微妙な。
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堀越 |
まだまだありますが、
まあ、こんなところでしょうか。
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ほぼ日 |
ありがとうございます。
最後にもうひとつ、
これは失礼なお願いでしたら
ほんとうに恐縮なんですけど、
「ほぼ日刊イトイ新聞」の公式のご挨拶に
「ほぼにちわ」というのがあるんですね。
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堀越 |
ほぼにちわ、ですか。
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ほぼ日 |
はい。
それをですね、
やっていただけないでしょうか‥‥。
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堀越 |
はい? それを、
「大向う風に」っていうことですか。
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ほぼ日 |
はい。
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堀越 |
どんなイントネーションですか。
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ほぼ日 |
ほぼにちわ。
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堀越 |
ほぼにちわっ。
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ほぼ日 |
あ、もうすでにいいです。
よろしくお願いします!
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堀越 |
じゃあ一発でいきましょう‥‥
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ほぼ日 |
わあぁ‥‥。
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堀越 |
ちょっと絞ったのもいきましょう‥‥
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一同 |
(大拍手)
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ほぼ日 |
‥‥ありがとうございましたっ!
ばんざーーい!
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一同 |
(大拍手)
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ほぼ日 |
ありがとうございました、
もう、ほんっとにありがとうございました!
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堀越 |
なんか私、遊びにきただけみたいです(笑)。
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ほぼ日 |
(笑)
いやあ、すばらしい。 |
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(コンテンツは、これにて終了です。
最後までのお付き合い、
ありがとうございました!
堀越さんの掛け声は、ずっとここにあります。
いつでも聞きにきてくださいね) |