BUSINESS
恋はハートで。仕事はマジで!

第4回
間違えては困る……、
会社は社員のためにあるのではなく、
株主のためにあるもの。


「会社は自分たちのことを考えてくれない」。
なんてことをよく耳にするが、それはあたりまえ。
株式会社が何のための存在しているかを
考えてみたことがあるだろうか。

株価の上昇を含め、出資している株主に対して
いくら還元できるかが、株式会社の第一目的である。
「社員の厚生・幸せのために」と
銘打っている会社もあるが、それは正確にいうと、
「株主の利益を増やすために、社員のモチベーションを
あげる目的で、社員の厚生・幸せを強調している」
ということに他ならない。

そう、あなたは間接的に株主に雇われているのであり、
それを理解したうえで“権利と義務”を明確にすべきだ。
自分のためにならないと思ったら、
その会社は即刻やめるべき。

その際、「辞めても行くところがない」
というのであれば、それはあなたの責任。
残念ながら、あなたの負けである 。

高度成長期いらい、日本経済はイケイケドンドンで成長。
それに呼応して雇用が創造され、
我々は失業などとは無縁の世の中を過ごしてきた。

しかしだ……。
コンサルタントとしてトップマネジメントと接触する機会が
何度もあるが、彼らの頭の中はどうなっているのかというと
実は極めて単純!
「必要性の少ない人材は、少しでも減らしたい」。
バブルが崩壊するまで「言い出せなかった」本音である。
しかし、バブルが崩壊して「首切りの理由ができた」と、
彼らは口をそろえて言う。

「パイオニアなんかが管理職を切ったときは
新聞で話題になったが、それも初めだけ。
今やリストラは常識。いい世の中になったものだ」
という具合だ。
要はいつ「切られて」も不思議なし、ということ。

さて、どうするか。
どこへ行っても通用する能力を養う必要がある。
しかし、ここで強調すべきは
「手に職をつける」的な、うわべだけのことではない。
要はskillの話ではない。
「人間としての能力をつけろ」ということ。
つまりは Capabilityの問題なのだ。

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>非常におおきな問題だと思いますね。
会社が株主のものであるという考え方を、
マネジメントの責任者がしっかり持っていたら、
「可もなし不可もなし」ということは
業績にならないわけだよね。

攻撃して獲得する、という目的のためには
「何をなすべきか?」
これが問われるわけでしょう。
現状維持ってのは、利益なしってことだしね。
こうなると、ぼくの本職の「広告」の仕事も
おおきく様変わりするはずなんだよ。
つらいに決まってるけど、ぼくは歓迎したいです、
この考え方。

もうひとつ、
skillじゃなくて、capabilityということも、
よくわかるなぁ。
ほんとに、口ではいくらでも言えるんですけどね。
たいへんな、しかも、ほんとにたのしい時代ですわねぇ。
( darling )

1998-06-28-SUN

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