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第23回 日本のredesignを始めよう (2)「日本ブランド」の確立 私は、「日本を変えることができる」、と信じる。 皆さんもご承知のとおり、 対外規制の緩和、インターネットの普及、 そもそもの国民の価値観の変化などにより、 想像を絶するスピードで グローバライゼーションが進んでいる。 もはや人種の違いも、単に地球という国の中での 出身地が異なるというだけの話である。 私が勤めるコンサルティング会社の 国際会議などへ行くと、この念はより一層強まる。 基本的にみんな同じ土俵で話し、 英語がフランス訛だったり、 日本語英語が乱発されたりするだけで、 ニューヨークオフィスから来た奴なんかには 「こいつえらい田舎から来たんだなあ」 という目で見られたりする程度である。 こういう場でつくづく思うのであるが、 やはり日本には「ブランド」がない。 フランスにもイギリスにも、 ラ・マルセイエーズとトリコロール、 ユニオンジャック、といった、 国をイメージさせるポジティブな「ブランド」がある。 我々にあるのは、 文化面では「Kabuki」であったり「Fujiyama」程度で、 どれも現状の国の実態を表現できている訳ではない。 また、産業面では「Kanban」方式、 「Made in Japan」といった高品質イメージはあるが、 これらは必ずしもポジティブなものとは限らず、 むしろ日本を批判する際に 引用されることが多いくらいだ。 どの国であっても 自らを明確に定義づけるブランドが必要である。 「潔さ・真面目さ」でも「奥ゆかしさ」でもいい。 我々日本人のコンセプトを司るブランドが欲しい。 私は、世界に通用する日本ブランドを構築することで、 「日本を変えることができる」と信じる。 このブランドコンセプトに基づき、 国としてのあらゆる意志決定を行なっていくのだ。 今の「汚職列島」ぶりを鑑みると、 決して「潔さ・真面目さ」はブランドコンセプトとは なり得ないだろうが、 逆に「潔さ・真面目さ」というコンセプトを 徹底させることにより「汚職」を根絶していく、 という考え方である。 また、ブランドを持てたということだけで、 世界の一員としての自覚も高まるし、 自信もつくだろう。 国民投票でも、国会審議を通じてでも何でもよい。 とにかく、明快な 「日本ブランド」を立てることが必要だ。 ゼロベースで日本を改革するために、 今、日本の全てを定義づける「日本ブランド」の 構築を開始すべきときに来ているのは明らかである。 |
2000-05-15-MON
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