BUSINESS
恋はハートで。仕事はマジで!

相対「的」理論

この世知辛い不況の世の中、リストラされた方々、
どうされていらっしゃいますか。
もしかして、世の中を憎んだりしてないでしょうね。
まさか、自分が悪いんじゃないんだ、
とお思いじゃないでしょうね。


煙のないところに火はたたないといいます。
全くあなたに原因が無いなんて
あるわけないではないですか。
反省するか、ある程度諦めて、
今与えられた情況下で
最高の人生を歩まれてはどうでしょう。


苦痛というものは、全く「相対的」なものであって、
どんなに快楽を得ても、次の瞬間苦痛が襲ったりします。
皆さんもご経験あるのではないかと思いますが、
「蛇の生殺し」状態の時ってそうですよね。
その直前までは、期待も相まって最高の快楽状態なのが、
一転して、悶えんばかりの苦痛が押し寄せる。


だいたい、人間には「絶対的な」度合いを感じたり、
判断する能力がそんなに備わっている訳ではありません。
絶対音感がある人は稀だし、
「今はこんなにしんどいけど、
 2年3ヶ月前にあったあの辛さと比べたら
 70%程度の苦しみにしか過ぎないから満足だ」
なんていう変な人もいません。


リストラされたって全く苦しむ必要ないでしょう。
最低限生きていけるだけの環境さえ整えば、
そのうち楽になります。
そもそも、リストラされる前が
おかしかったのだと思えばよいのでしょう。


私は物事がいくらうまくいっても、
満足感を得ることができません。
それは、「絶対的な」度合いを感知できないからです。
ここまで到達したらOK,という
絶対的な基準を自分の中に作れずにいます。


ですから、恐らく何かを失敗しても、リストラされても
大して失望を感じることはないでしょう。
まだまだ下があるでしょうし、
その状態になったからといって、
それが「駄目」であるとはとても思えないからです。


色々なビジネスの本質を見るにつけ、
こうした思いは募るばかりです。
学校の試験や、資格の獲得に際しては「合格点」なる、
誰が決めたかわからない絶対基準があり、
それを目指してみな努力しますが、
全くもって意味がありません。


ビジネスには合格点は存在しません。
どんなに売上、利益をあげて株価が上がろうと、
次の瞬間、その水準を割ることは
「駄目」であるという状況になってしまいます。
「4年前の売上よりも上ですから」
なんてことを言ってみても、全く意味をなしません。


これこそ全ての真実なのだと思います。
苦しみも喜びも、単なる相対的なものであり、
だからこそ進歩があるということなのでしょう。

2002-07-01-MON

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