BUSINESS
恋はハートで。仕事はマジで!

常に「おおもと」を見失わないこと


「ビジネスで成功するにはどうすればよいのでしょうか」
という一見愚問とも思える質問を受けることが
しばしばある。
こう問われたとき、私はいつも
「ビジネスで失敗するのはどういう場合か」
を考えるようにする。

ビジネスで失敗するケースの大半は、
どこかでバランスを崩していることが多い。
1つか2つの矮小化された事業領域に
理不尽に特化して事業活動を行っているとか、
その会社の事業特性に関係のない領域での活動が
主体になってしまっていたりとか、
その原因は様々であるが、とにかく共通しているのは、
バランスを崩しているということであろう。

なぜそうなるのか、を問いただしてみると、
大概の場合「おおもと」の目的とか
考え方とかを忘れてしまい、
その場その場のご都合主義で近視眼的な観点で
意思決定した結果であることが多い。
これは日常生活においても言えることではあるまいか。
すぐに「おおもと」を忘れてしまい、
目の前のことに反応してしまう。

どんなにダイエットをしようと思っていても
目の前に美味いものがあったら食べてしまうし、
今日中に終えようと心に決めた仕事でも
ついついサボってしまう。

自分が決めた目的とか目標とかは一体何なのだろうかと
自問自答することしきりである。
またそんな自分に嫌気がさしたりもする。
それが人間の性だといってしまえばそれまでだし、
そういう生き方もありだとは思うが、
私は日々、少しばかりの抵抗を試みている。

毎週日曜の夜、次の1週間で絶対に
やらなくてはならないことを3つあげることにしている。
で、この3つは何があってもやり遂げることを
大目的とするのだ。
どんなことでもいい。
犬小屋の掃除でもよいし、作りかけのプラモデルを
完成させることでもよい。
とにかく完遂したという事実が必要なのだ。

人間は、自分が経験してみないと
成功のパターンを理解することができない。
いくら本を読んでみても
他人からアドバイスしてもらっても、
自分が実際にやってみて手垢をつけないと
自分のものにはならない。

簡単な言葉でいうと、成功体験が必要、ということである。
「おおもと」に立ち返って自らの行動を正すという行為も、
自分でやってみて、しかもきちんとやり抜いてみて
始めて可能となる。

ダイエット中にうまいものを食ってしまうということも、
心の中で「所詮ダイエットを守れるわけがない」と
どこか諦めているからこそそうなるのであって、
実はダイエットを遵守できるなんて
ハナから全く信じてはいないのだ。
ここに全ての問題がある。

実はできるはずのことを、やり遂げたことがないというだけで
できないことだと思い込んでいるのである。
今すぐ、今後1週間のうちに絶対に完遂すべきことを
3つ程度挙げてもらいたい。
これらを完全にやり遂げることで
「おおもと」を外さない生活を開始することを勧める。

2003-01-06-MON

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