気仙沼のほぼ日便り

前回に引き続き、
ゴールデンウィークの様子をご紹介します。

5月3日〜5月6日は、
気仙沼、南町にある
みなみまちcadocco(カドッコ)」で、
「GWだョ!ヌマッコ集合」
という子ども向けイベントが開催されていました。
こちらは気仙沼地域出身者を中心に
復興活動を行なっている団体、
Re:us.気仙沼(リアス気仙沼)
皆さんによるものです。
震災直後から、青空美容室や、
衣類の提供などの活動をされており、
主に子どもたちが参加できるワークショップの
企画運営も精力的に行なっています。

訪ねてみると、ちょうど、
オルゴール作家の杉山三さんによる、
紙巻き式オルゴールワークショップと、
オーガニックキャンドルを販売する
ワイルドツリーさんによる
ミツロウキャンドルワークショップが
行われていました。

紙巻き式オルゴールは、
パンチで穴を開けた紙をオルゴールに通すと、
その穴にしたがってオルゴールの弦が弾かれ
音がなる仕組みになっています。
今回のワークショップでは
好きなように穴を開けたり、
アルファベットの形に穴を開けたりして、
偶然に生まれたオリジナルのメロディを
楽しめるようになっていました。

そしてこの紙は、
おみやげとして持ち帰ることができます。
「メロディを持ち帰る」のは、
いままでに体験したことのない嬉しさがありました。

ミツロウキャンドルワークショップでは、
さすが気仙沼!と思うような、
デザインセンスがさく裂していました。

メカジキ、海の子ホヤぼーや……
中にはお寿司のデコレーションをした
キャンドルを作った子もいたそうです。

雨のあがった屋外では
「あおぞらえんにち」が開催され、
射的や、ヨーヨーすくいなどを
親子連れのみなさんが楽しんでいました。

みなみまちcadoccoでは、こうしたワークショップや
イベントが定期的に行われており、
子どもたちの笑顔が集う場所となっています。


ところで、今回のゴールデンウィーク、
全国的に大雨に見舞われましたが、
ここ気仙沼でも、記録的な大雨により、
水害が発生しました。

特に地震による地盤沈下が起こった地域は冠水となり、
一時避難が必要なところもありました。
普段はあまり意識をしなかった地面の高さ。
この大雨を機に、気をつけて見るようになりました。
気仙沼では約75cmほど
地盤沈下が起こっていると言われており、
豪雨の際だけでなく、
満潮のたびに冠水してしまう場所もあります。

写真は、連休明けの月曜日に、
車から鹿折唐桑付近を撮影したものですが、
雨が上がったあとも、
水がなかなか引きませんでした。
震災から一年たってなお、
こうした復旧の必要な場所が
まだまだあるということを
強く感じさせられました。

一方で、気仙沼に来てから、
本当にたくさんの若い世代の人たちが、
復興にむけて、自分たちのできることに
取り組まれている姿と出会います。
もちろん、大人も、子どもたちもです。
私もここで暮らすみなさんと一緒に、
元気にやっていきたいと思います。