河合祥一郎さん新訳・演出の シェイクスピア劇「お気に召すまま」を 彩の国さいたま芸術劇場で観てきました。 歌あり、踊りあり、駄洒落あり。 恋する気持ちが連れてくる 幸せ気分いっぱいのお芝居です(17日まで)。 5月の「シェイクスピアの音楽会」で 耳にした曲もいくつか流れました。 Luther ヒロシ市村さんと 山崎薫さんの美声に酔いました。
終演後、河合さんと 翻訳家の松岡和子さんの アフタートークもありました。 なんだか、ほぼ日の学校 シェイクスピア講座の延長授業みたいです。
松岡さん: おもしろかった! アーデンの森をイメージして、 舞台をぐるりと囲む客席を 森に見立てたのが、すてきで とても効果的だと思いました。
河合さん: 客席と交流しながら、 みなさんに魔法をかけたいと 思ったんです。
松岡さん: 1人2役のダブリングも すごく効いていたと思います。 兄を追放した公爵と追放された公爵を 演じ分けた鳥山昌克さん。 宮廷道化のタッチストーンと 森の道化ともいうべきジェイクィズの 両方を演じた釆澤靖起さん。 召使いのアダムと羊飼いのコリンを 演じ分けた小田豊さん。 それぞれに、鮮やかで、スリリングで、 すごいと思いました。 タッチストーンとジェイクィズの 1人2役って初めて観ました。
河合さん: 世界初の演出です(笑)。
松岡さん: 「お気に召すまま」って、 宮廷と森のコントラストが ポイントだと思うのですが、 太田緑ロランスさんが演じた ロザリンドの「女」と「男役」の対比や、 玉置玲央さん演じるオーランドーが、 それに気づいているのか、いないのか といったところもおもしろかった。 「演劇の約束事」を破るか破らないのか、 すれすれのところをいってるのが、 シェイクスピアらしくて おもしろいですよね。
お芝居の余韻が残る中で 語り合うお二人の姿は、 夢のつづきのようでもありました。 |