毎週土曜日はレビューの日!
・・・ということで、「ほぼ日」に登場した
あんな言葉やこんな言葉を、ご紹介します。
興味があったら、モトのページも読んでね!
4月第2週の「ほぼ日」から選んだ一言は、
次の3つですよー!!
今週は、ちょっと、長めに紹介しましょう。
「ものをつくるときは、
いったん忘れるようにしてるけど、
たとえばテキストを書くときに、
小学生のときの自分ちの子どもが
それをどういうふう読むかなっていうのが、
すごく重要になってくる。
直接には言わないメッセージ
みたいなものが
どうしても入っちゃうんです。
娘ができたから
大工さんが娘の家を建てるのと
おんなじように、みんなやってるんです。
ポール・マッカートニーが
ジョンの息子に対して
『ヘイ・ジュード』をつくったとかさ。
エーちゃんもやってますよね。
そのくらいの動機があるとやっぱりね、
いいものをつくろうっていうのが
本気になるんですよ」
(「『MOTHER』の気持ち」における、
糸井重里の創作の動機についての言葉)
「わたしは、一時は、
アメリカでの成功を
約束された人間でした。
ただ、アメリカの中で
学者としてガンガンやっていくためには、
ある面では、わたしが大学院生のときに
書いたような主流派の論文を
量産しなくちゃならなかったわけです。
ところが、わたしは、
ケインズやハイエクといった
古典に匹敵するようなものを書こうなどと
7年間も本を書くことに没頭してしまった。
しかも、主流派にさからう内容……。
これでは、アメリカの学問の世界では
出世しないわけで、ともだちは、
「おまえはバカだ。
もうちょっとガマンして、
たくさん論文を書けば
よかったじゃないか。
著作は、教授になってからでも、
よかったはず。
なんで、そういう身の処し方を
しなかったのか?」
わたしに、そう言いました。
でも、そういうことをしていたら、
すぐに40歳以上になってしまうと
思ったんですね」
(「会社はこれからどうなるのか」にて、
岩井克人さんの、若いころの決断の話)
「辛い大学入試を突破して、
憧れの大学生活。
ファッションも、髪型も
今までの地味なものから
イメージチェンジしたい!!
そう思った僕は、まず顔面改革を試みた。
顔の印象を変える眉毛にチャレンジ!
・・・と思ったまではよかったが、
自己流で眉を切っていくうちに、
段々と麻呂のようになってしまい、
取り返しのつかないことに。
入学式の写真を送った後の、
電話口での、親の
狂ったような声が忘れられません」
(「まちがったイメチェン」に掲載した、
自分のやってしまったとんでもない決断)
今週は「若いころをふりかえる」に注目して
3つの言葉を、選んでみましたよー!
●【あなたの『MOTHER』の気持ち】
Xデーは4月15日でした。
『MOTHER1+2』と
『MOTHER3』の告知。
それにともなう
開発者・糸井重里へのインタビュー。
「どういう反応がくるかねえ」
なんて言ってたら、
じゃんじゃんじゃんじゃんメールが届く。
というわけで急遽作ったこのページ。
いまもアツいメールが届き続けています。
開発者・糸井重里がメールをすべて読んで、
本当によろこんでいるということを
ご報告しておきます。
(担当者N)
●【『MOTHER』の気持ち】
「かんたんに、さらっとやろうね」
なんて言ってました。はじまるまえは。
あんまり大げさにしたくなかったみたいです、
開発者の糸井重里という人は。
取材する私も、そういうものだと思い、
用意したテープは1本だけ。ところが、
「離れているお父さんに
愛されてるっていうことが、
たったひとりの子どもに対する
メッセージだったんです」
というフレーズが出たあたりから、
どんどん深いことばがあふれだしました。
今後の展開をお楽しみに!
(担当者N)
●【会社はこれからどうなるのか?】
インタビュー中は、早口で、
かなりリズミカルに話す岩井克人さん。
ご自分の話を展開している最中に
何度か、ふと、話を止めて、
「……あ、正確に言いますと」
と、しゃべりきらなかったところを、
ちゃんともういちど補足してくれる。
その丁寧さと神経質さには、
学者気質を感じて、感動しましたよー。
本や論文をたくさん読み続ける生活で、
奥さまも小説家で、ご本人も小説好き。
ということで、「岩井克人の読書論」も
最後にうかがったのですが、
刺激的なので、ここでこっそり伝えますね!
「わたしが読書をする時に思っているのは、
『2度読んではじめて読んだことになる』
ということなんです。
1度目にものを読むときには、
だいたい自分の持ってる先入観か、
世間で言われてる、その本に対する評価を
読み取ってしまうんですよ。
世間的な評価も、自分の先入観も経た後、
つまり、2度読んで、はじめて
内容が頭の中に入ってくると思います。
……ただ、2度読む価値があるものって
わずかなんですね。非常に少ないです。
どう選別するかはむずかしいですけど、
それはまあ、長年の経験とか、
いい先輩からのアドバイスとか、
そこでのアドバイスは
ものすごい重要になるんですね。
時折、学生に向けて、
『もう1度読んで下さいね』と言うのは、
わたしの唯一のアドバイスなんです」
この言葉にも、興奮しました。
ちなみに、はじめて入った
「東京大学経済学部長室!」には、
やっぱり、緊張しましたねぇ・・・。
(メリー木村) |